倉敷市議会 2022-12-12
12月12日-04号
令和 4年第5回12月定例会 第5回倉敷市議会(第4回定例会)会議録(第4号)開議・散会年月日時 開 議 令和4年12月12日(月) 午前10時 散 会 令和4年12月12日(月) 午後 3時5分出席議員(41名) 1番 尾 崎 勝 也 2番 平 井 俊 光 3番 芦 田 泰 宏 5番 中 西 善 之 7番 中 西 公 仁 8番 小 郷 ひな子 9番 三 宅 誠 志 10番 田 口 明 子 11番 田 辺 牧 美 12番 日 向 豊 13番 松 成 康 昭 14番 大 守 秀 行 15番 井 出 妙 子 16番 薮 田 尊 典 17番 新 垣 敦 子 18番 守 屋 弘 志 19番 若 林 昭 雄 20番 片 山 貴 光 21番 塩 津 学 22番 藤 井 昭 佐 23番 中 島 光 浩 24番 大 橋 健 良 25番 藤 原 薫 子 26番 時 尾 博 幸 27番 伊 東 裕 紀 28番 難 波 朋 裕 29番 荒 木 竜 二 30番 北 畠 克 彦 31番 山 畑 滝 男 32番 赤 澤 幹 温 33番 塩 津 孝 明 34番 秋 田 安 幸 35番 齋 藤 武次郎 36番 末 田 正 彦 37番 生 水 耕 二 38番 梶 田 省 三 39番 三 村 英 世 40番 森 守 41番 原 田 龍 五 42番 矢 野 周 子 43番 大 橋 賢欠席議員(2名) 4番 瀧 本 寛 6番 仙 田 貴 孝説明のため出席した者 市長 伊 東 香 織 副市長 生 水 哲 男 副市長 原 孝 吏 技監 小 路 剛 志
企画財政局長 黒 瀬 敏 弘 総務局長 木 下 修
総務局参与 柳 井 一 泰 市民局長 尾 崎 英 樹
環境リサイクル局長佐 藤 慶 一
環境リサイクル局参与 月 本 浩 治
保健福祉局長 藤 原 昌 行
保健福祉局参与 吉 岡 明 彦
保健福祉局参与 渡 邊 浩
文化産業局長 平 松 孝 幸
文化産業局参与 坂 田 剛 彦 建設局長 山 本 達 也
会計管理者 平 松 定 義 消防局長 梶 隆 幸
市長公室長 上 田 哲 三 総務部長 森 吉 晴 水道局
水道事業管理者 古 谷 太 一 市民病院 事務局長 渡 辺 育 男
ボートレース事業局 モーターボート競走事業管理者 矢 島 薫
教育委員会 教育長 井 上 正 義 教育次長 早 瀬 徹
選挙管理委員会 委員 山 坂 敏 美 監査委員
代表監査委員 竹 内 道 宏
農業委員会 会長代理 田 邊 洋 樹出席した
事務局職員 局長 三 宅 康 彦 次長 山 本 洋 司 副参事 永 山 健 一
議事調査課課長代理平 田 靖 典
議事調査課課長主幹加 藤 隆 弘本日の日程 1 開 議(午前10時) 2 質 問 9番 三 宅 誠 志 30番 北 畠 克 彦 13番 松 成 康 昭 19番 若 林 昭 雄 16番 薮 田 尊 典 3番 芦 田 泰 宏 3 散 会本日の会議に付した事件 質 問 午前10時 開 議
○議長(中西公仁君) 皆さんおはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ただいまの御出席は40名、会議は成立いたしました。 ~~~~~~~~~~~~~~~
△〔質問〕
○議長(中西公仁君) それでは、先週に引き続き質問を行います。 初めに、9番 三宅 誠志議員。 (9番 三宅 誠志君
質問者席登壇)
◆9番(
三宅誠志君) (拍手)皆さんおはようございます。
日本共産党倉敷市議会議員団の三宅 誠志です。 質問通告に従いまして、一問一答の方式にて質問いたしますので、よろしくお願いいたします。 まずは、
地球温暖化対策について質問いたします。
国連気候変動に関する
政府間パネル、IPCCと言います
が、2018年10月に受諾された1.5度特別報告書では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ
て1.5度Cまでに抑え込むには、2030年までに大気中への
温室効果ガス、その大半はCO2です
が、その排出を2010年比で45%削減し、2050年までに実質ゼロを達成しなければならないこと
が明らかになりました。 また、たとえ上昇を1.5度に抑えたとしても、洪水のリスクは増大し、食料生産の減少など
が懸念され、人類と環境に打撃を与えることになります。 こういった背景の下、
日本共産党は、気候危機を打開する
日本共産党の2030戦略を発表し
ています。その中で、2030年度までに二酸化炭素を2010年度比で50から60%削減することを目標とするよう提案し
ています。 この目標は、
エネルギー消費を4割減らし、
再生可能エネルギーで電力の50%を賄えば、50から60%の削減は可能とし
ています。さらに、2050年に向け
て残されたガス火力なども
再生可能エネルギーに置き換えれば、実質ゼロの実現は可能だと考え
ています。 それでは、まずはクールくらしき
アクションプランの改定について3点お伺いいたします。 1点目は、クールくらしき
アクションプランの改定の状況と
スケジュールについてです。 国
が令和3年5月の
地球温暖化対策推進法の改正並びに令和3年10月の
地球温暖化対策計画の改定により、現在倉敷市
地球温暖化対策審議会においてクールくらしき
アクションプランの改定
が審議され
ています。今回の改定の審議は、特に2030年度に向けた目標、行動計画
が重要になっ
てくると考えます。審議の状況と今後の
スケジュールについてお伺いいたします。
○議長(中西公仁君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 皆様おはようございます。本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、三宅 誠志議員さんの御質問にお答えさせ
ていただきます。 クールくらしき
アクションプランの改定について、どういう状況になっ
ているのかという御質問でございます。 今年の6月に
地球温暖化対策審議会、これは諮問機関でございますけれども、そこに諮問を行いまし
て、現在までに3回、6月、8月、11月と会議を開催し
ております。 そして、市民・
事業者アンケートや
排出量調査の結果等を考慮しまし
て、削減目標や
再生可能エネルギーの導入目標など、審議を実施し
ていただい
ているところでございます。 今後は、削減目標と
再生可能エネルギー導入目標をまとめ
て、計画素案の検討を行い、来年2月頃に
パブリックコメントを行いまし
て、その後、その状況なども踏まえながら、またさらに今年度末に岡山県の
地球温暖化防止行動計画が改定予定となっ
ておりますので、それとの整合性も図りながら、引き続き審議を重ね
ていただきまし
て、答申をいただく予定とし
ております。 今年6月に諮問いたしまし
て、大体1年ぐらいをめどに答申をいただきたいと思っ
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) それでは、2点目は
温室効果ガス削減目標(案)についてお伺いします。 国においては、
温室効果ガス削減目標を2013年度比で46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向け
て挑戦し、2050年
カーボンニュートラルを目指すこと
が宣言されました。倉敷市においても、2050年までにゼロ
カーボンシティにチャレンジし
ていくことを表明いたしました。 そこで、
温室効果ガス削減目標(案)について、
地球温暖化対策審議会においてどのような議論
がなされたのか、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君)
温室効果ガス削減目標の設定方法につきまし
ては、国のマニュアルにおいて対策、施策の削減効果を積み上げる方法、国の目標を反映する方法、2050年の目標から直線的に削減する方法、県の目標を反映する方法の4つのパターン
が示され
ております。 審議会では、この全てのパターンで検討を行い、産業部門からの排出
が約8割を占める本市の特性を踏まえた目標
が望ましいや、国の目標と整合を取るの
が望ましい、また排出削減は技術革新に影響されることから直線的な削減は難しいなどの意見
が出され
ております。 民生業務・家庭部門、運輸部門などは、国の目標を反映する方向で議論
が進んでおります
が、産業部門の削減目標につきまし
ては、継続し
て御審議いただい
ているところでございます。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) ちょっと再質問で、内容ではないのですけれど、2050年の
カーボンニュートラルに見合う、そういった視点で議論
がなされ
ているのかどうか、お伺いしたいと思います。
カーボンニュートラルにするために2030年度には最低このぐらいしないといけないのだという、そういった流れでその4つ
が審議されたのかどうかをお伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 先ほど申し上げたマニュアルで4つの方法
が示され
ておりますので、審議会の中では、その中でどうやっ
ていくかということを審議し
ております。当然2050年にチャレンジし
ていくので、それに見合った目標になるように考え
ていきたいと思っ
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) 指摘ですけれど、2050年
カーボンニュートラルに見合う中期目標を考えたという話ですから、ちょっと1個、川崎市の例を紹介します。2030年の目標について、2050年
カーボンニュートラルにするためには、2030年に、実はこのぐらいにしなく
ては、いわゆる排出総量
が2050年までに1.5度Cより増え
てしまったら1.5度Cは達成できないので、それを踏まえた中期目標を立てるという手法
が必要ではないかと思います。 それで、川崎市では、川崎市
地球温暖化対策推進基本計画において、2030年度の達成目標の考え方として、解決策
が見つからない問題に対して、理想とする将来像、未来像を先に描き、10年、20年先の
長期ビジョンをつくりながら問題を考え
ていく
バックキャスティングという手法を用いました。これは倉敷でも4つのうち1つは
バックキャスティングがありましたよね。 基本計画では、2050年の脱炭素社会の実現という未来像を先に描い
て、そしてCO2の排出実質ゼロに向けた取組を検討する。そして、
バックキャスティングにより、最初に2050年の実質ゼロまでの
温室効果ガスの総排出量を推計し、それから2030年度の達成目標や成果指標の設定を行っ
ております。内容は、市域全体で50%の削減、産業部門では61%の削減というものでした。 倉敷市においてもこういった人類の未来に貢献する立場で、クールくらしき
アクションプランの2030年度の
温室効果ガス削減目標を50%以上の高みに持っ
ていくことを強く要望いたします。 次に、3点目として、施策について3つお伺いいたします。 1つ目として、市独自の規制についてお伺いいたします。 現在、倉敷市においては、
公害防止協定を市内の主要業者と締結し、硫黄酸化物や窒素酸化物の排出総量を規制し
ています。
温室効果ガスの排出量の8割を産業部門で占めるという特異な状況
が先ほどお話に
ありました
が、そういった状況においては、事業者に対して
温室効果ガス排出量の削減に関しても市独自の規制
が必要だと考えます
が、いか
がお考えですか、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 各事業者は、
温室効果ガスの削減を目的とした
地球温暖化対策推進法や省エネ法の遵守に加え、岡山県環境への負荷の低減に関する条例に基づき、年間の
温室効果ガス排出量が3,000トン以上の場合は、
温室効果ガス排出削減計画を策定し、削減対策に継続し
て取り組んで
いるところでございます。 市独自では規制を設け
ておりません
が、水島コンビナート内の主な事業者と、先ほど言われました
環境保全協定を締結し
ており、施設の更新や新設、増設の際に高効率設備の導入や
省エネルギー化を推進し、
温室効果ガスの削減に取り組むよう指導し
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) 実効性の
あるそういった施策
がやっぱり必要なのではないかと思います。何度も言うようですけれど、本当に危機感
がないと、日本全体もそうですけれどね。そういった危機感を持った施策を進め
ていかなければ、本当にどんどんどんどん災害
が増えたり、そういった状況になる、そういうことを心配しますから、そこら辺もしっかりと取り組んでほしいと思います。 2つ目として、
カーボンニュートラルコンビナートについてお伺いいたします。 倉敷市では今まで
カーボンニュートラルコンビナートに向けた取組はどのように行っ
ていたのか、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
平松文化産業局長。
◎
文化産業局長(平松孝幸君) 水島における
カーボンニュートラルコンビナート形成は、ゼロ
カーボンシティの実現をはじめ、本市産業の競争力強化、さらには国内外の持続可能な社会の形成に向け
て大変に重要で
あると考え
ております。そのため、本市と立地企業で構成する倉敷市
水島コンビナート活性化検討会に
カーボンニュートラルに資する技術開発や国の動向等について理解を深めるための作業部会として、
水島コンビナートカーボンニュートラル研究会を今年4月に新たに設置し、これまでに立地企業等を対象として有識者を招いたセミナーや先進地視察などを行っ
ております。今後も、国や県等の関係機関とも連携しながら、水島での
カーボンニュートラルコンビナート形成に向け
て積極的に取り組んでまいります。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) 先日、11月24日ですか、岡山県
が水島コンビナートの
カーボンニュートラルの取組について、情報を共有し、議論する組織として
カーボンニュートラルネットワーク会議を新設し
ていました。
コンビナート企業11社など19団体で構成され、倉敷市も当然参加され
ていると思います。
カーボンニュートラルコンビナートの達成に向け
て、しっかりとこういった会議等での活発で有益な活動を行うことを期待し
ております。どうぞよろしくお願いします。 3つ目は、素案に向け
ての要望を3ついたします。議論をしたかったのです
が、まだ素案状態なので議論はできないということで、それなら要望として、今回は3点行います。これを含め
て素案
が出た後に、またしっかりとした議論はさせ
ていただきたいと思います。 1つ目は、水素、アンモニアの利活用の問題点について指摘し
ておきます。 政府は、石炭火力の継続、建設を前提に、火力の燃料にアンモニアを混ぜたり、
アンモニア単独で燃やす技術、水素の利用技術などを今後開発し
て、二酸化炭素の排出を減らすとし
ています。しかし、これらはどれも実現するかどうか定かでないものばかりです。実現したとしても、2030年以降だと考えます。2030年までにCO2の大幅な削減
が求められ
ている状況では、やっぱり既存の技術や実用化のめど
が立っ
ている技術を積極的に普及、導入することで、直ちに削減に踏み出す施策を強く要望し
ております。 いろいろなシンクタンクでも、こういった削減は現在の技術でもできると、多いところでは93%
が削減できるといった報告も
あります。ぜひともそういったことも考え
ていっ
ていただきたいと思います。 2つ目は、キャップ・アンド・トレードについてです。 キャップ・アンド・
トレード制度とは、
国内排出量取引制度と呼ばれる、
温室効果ガスの
排出量取引制度の一つで、排出枠を制限し、規制する制度です。ぜひともこのキャップ・アンド・トレードについても、倉敷市で検討し
ていただけるよう要望し
ておきます。 3つ目は、
気候市民会議、仮称ですけれど、による市民との協働について要望いたします。 2050年までに
温室効果ガス排出実質ゼロの実現
が求められる中、審議会だけでの議論にするのではなく、欧州で行われ
ている無作為抽出の市民参加型の
気候市民会議の取組
が必要だと考えます。既に日本でも開催され、多くの
自治体関係者が注目され
ております。 例として、川崎市を紹介いたします。 川崎市の脱炭素かわ
さき市民会議は、市民
が暮らしの中でどのように脱炭素戦略に向き合い、主体的な行動をし
ていけばよいかを
無作為抽出で選出された方々と、行政及び専門家を交えながら討議を行いました。討議の内容は、パンフレットで市民に知らせたり、
パブリックコメントとして市に提出いたしました。 こういった脱炭素かわ
さき市民会議のように、市民と協働しながら
カーボンニュートラルを目指す取組を倉敷市でも行うことを強く要望いたします。 次に、倉敷市
地球温暖化対策実行計画(
事務事業編)について3点お伺いいたします。 1点目は、倉敷市
温室効果ガス排出量の推移についてです。 この計画は、市役所の行政活動における
温室効果ガスの排出量の削減を推進するものです
が、現在までの
温室効果ガス排出量についてお伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 本市では、2011年度に策定し、2017年度に改定した倉敷市
地球温暖化対策実行計画(
事務事業編)に基づき、市の事業から発生する
温室効果ガスの削減に取り組んでおります。
温室効果ガスの排出量は、計画の基準年度で
ある2013年度は11万8,666トン、2017年度は10万7,398トン、
中間目標年度となる2021年度は8万6,996トンと減少傾向で推移し
ており、2021年度は2013年度比で26.7%の削減で、中間目標で
ある17.7%削減を上回る削減となりました。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) 再質問ですけれど、2021年度
倉敷市役所温室効果ガス排出量(確定値)の中では、2013年度(基準年)比で電力
がマイナス41.4%、施設の燃料は19.6%、車両の燃料は削減率18.4%、ごみ焼却は4.3%となっ
ています。全体では26%となっ
ていますけれど、それぞれ、凸凹といいましょうか、よくやっ
ている電力とかは
ありますけれど、どのようにそういった削減率を評価し
ているのか、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 評価というのは、市役所の事務事業ですので、各部署
がいろいろなところでやっ
てくれ
ていて、よくできたと評価するというのはおかしいかもしれませんけれども、目標を上回っ
ておりますので、よくやっ
ていると。 それで、先ほど
あった電力などは、
LED照明等効率のよい機械を入れ
ておりますので、それによってCO2
が下がっ
ています。それから、車両などは電動化されたり、燃費
がよくなっ
ていますので、そういうことで
CO2削減につながっ
ているものと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) いろいろな作業や施策によって減っ
ているのは、よく理解できます。 2点目は、今倉敷市
地球温暖化対策実行計画の
事務事業編が改定されると、多分目標も改定されるのではないかと思うのですけれど、そういった改定における
温室効果ガス排出量の目標値についてお伺いします。どういった考え方に基づき設定し
ていくのか、お伺いしたいと思います。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 政府の事務事業に関する
温室効果ガスの
排出削減計画で
ある政府実行計画が令和3年10月に改定され、
太陽光発電設備を
設置可能建築物の約50%以上に導入することや新築建築物をZEB(ゼブ)化すること、LED照明の導入の徹底などの
省エネルギー対策を積み上げることで、
温室効果ガスの排出量を2030年度までに2013年度比で50%削減するという目標
が掲げられました。
地方公共団体が行う事務事業によって発生する
温室効果ガスの削減に関する取組は、
政府実行計画に準じ
て取り組むこととされ
ているため、政府の取組内容に基づき、本市における削減量を算定した上で
削減目標値を設定する予定でございます。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) そういった政府設定値は
あると思いますけれど、もっと高みというか、できることはどんどんやっ
ていっ
ていただきたいと思います。 3点目は、先ほども
ありましたけれど、公共施設のZEB化についてお伺いします。 ZEBとは英語でZEBと書きます
が、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する
エネルギーを省エネによって減らし、
再生可能エネルギーでの創エネによって使う分の
エネルギーをつくり出すことで、1次
エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことを言います。 そこで、お伺いします。 倉敷市公共建築物ゼロカーボン指針の基本方針には、延べ床面積2,000平方メートル以上の市有建築物の新築工事──これには改築とか増築も含みます
が──大規模改修工事における基本設計の際に原則ZEBの導入検討を行い、
温室効果ガス削減効果、施設の用途や立地条件、ライフサイクルコスト等を踏まえ、ZEBの導入に努めるものとすると書かれ
ています。公共施設のZEB化について、市として今後どのように推進し
ていくのか、あわせ
てZEB化の実績
があれば、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 公共施設でのZEB化を推進するため、先ほど御紹介いただきました
が、倉敷市公共建築物ゼロカーボン指針を策定し、令和4年4月から施行し
ております。 本指針では、延べ床面積2,000平方メートル以上の市有建築物の新築、改築、増築や大規模改修工事において、原則ZEBの導入検討を行い、ZEBの導入に努めると定め、公共施設のZEB化を推進することとし
ております。 実績といたしまし
ては、7月に供用開始した、くらしきすこやかプラザは50%以上の1次
エネルギー消費量削減を満たすZEB Ready(ゼブレディ)に適合し
ており、今後山陽ハイツ跡地に整備する複合施設は、75%以上の1次
エネルギー消費量削減を満たすNearly ZEB(ニアリーゼブ)に適合した環境に優しい施設とする予定とし
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) ZEBと言えば大体ゼロと思うのですけれど、そこまでのものはないということでした。 ぜひともそういったものを積極的にZEB化を進め
ていただくよう要望し
ておきます。 最後に、倉敷市での上水道施設での小水力発電の可能性についてお伺いいたします。 環境省において2015年度に全国の水道施設を対象に、小水力発電の導入可能性を調べ、水道施設には導水、配水などの圧力差を小水力発電に生かせる箇所
が散在し
ており、小水力発電で20キロワット以上の発電
ができる274地点において二酸化炭素の排出量として9万2,000トン削減
が見込まれるという報告書
がありました。 そこで、お尋ねいたします。 倉敷市の上水道施設において、小水力発電についての可能性の検討を行ったこと
があるのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(中西公仁君) 古谷
水道事業管理者。
◎
水道事業管理者(古谷太一君) 小水力発電は
再生可能エネルギーの一つで、天候に関係なく発電可能なことや、
温室効果ガス削減効果
が大きいことなどの利点
がございます。 水道局といたしまし
ても、現有施設への設置の可能性について、発電に必要な高低差や流量確保の観点から検討いたしました
が、必要とする電力量の確保
が困難と判明したため、導入を断念した経緯
がございます。
再生可能エネルギーへの取組につきまし
ては、昨年6月本市のゼロ
カーボンシティ宣言を受け、水道局におきましては令和5年2月に片島浄水場で太陽光発電約480キロワットの運用開始を予定し
ております。これにより年間約270トンの
温室効果ガス削減を見込んでおり、当面は太陽光発電の活用を軸に電力の地産地消を図り、倉敷市
地球温暖化対策実行計画の目標達成に向けた取組を進め
てまいりたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 三宅 誠志議員。
◆9番(
三宅誠志君) 倉敷市では小水力発電は難しいという判断をしたということですね。その代わりに太陽光発電を推進し
ていくということでした。 倉敷市役所自体も、正味でゼロ
エネルギーを目指す必要
があるのではないかと思います。今回は、上水道設備についての可能性をお聞きしました
が、他の公共施設においてもそういった
再生可能エネルギーでの発電の拡大をどんどんどんどん進め
ていっ
ていただくことを強く要望し
ておきます。 最後に、地域を守り、自然を生かし、緑と花の
あるきれいな環境をつくるためにも、
地球温暖化対策に関して、企業
が温室効果ガス排出量の8割を占める倉敷市においては、企業に対して実効性の
ある施策を行っ
ていくことを強く要望いたしまし
て、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中西公仁君) 次に、30番 北畠 克彦議員。 (30番 北畠 克彦君
質問者席登壇)
◆30番(北畠克彦君) (拍手)皆さんおはようございます。くらしき創生クラブの北畠 克彦でございます。 通告に従い、一問一答の方式により順次質問させ
ていただきます。 まず、小中一貫教育についてでございます
が、この項4点の質問をさせ
ていただきます。 小中一貫教育とはについて、皆さんとゆっくりと、そして確実に理解を深めるような質問になればと考え
ております。このため、今回の質問には基本的内容も含まれます
が、執行部におかれまし
ては丁寧な答弁をいただくことをお願いいたします。 さて、日本における少子・高齢化の進行は、私
が市議会議員として初当選しました平成21年頃には、既に想定される未来としての社会的課題で
あったことを記憶し
ております。その少し前のデータになります
が、国は平成16年版少子化社会白書において、少子化の社会的影響を少子化による世帯規模の縮小、子供の
いる世帯割合の減少を通じて、単独世帯や独り親と子の世帯増大等の世帯類型の多様化
が進むとともに、児童数や小・中学校の減少、子供の社会性発達に関する影響、地域社会の活力の低下など、様々な社会的影響
が上げられると分析され
ています。 まさに今回の質問通告項目で
あります小中一貫教育とは、この児童数や小・中学校の減少、そして地域社会の活力の低下へどのように対応できるのかを検討する中、検討され
てきたのではないかと感じ
ております。 ひもときますと、小中一貫教育は、平成26年の教育再生実行会議や中央教育審議会において、日本における急激な少子・高齢化の進展、グローバル化に伴う国際競争の激化や人、物、情報の国境を越えた流通の進展など、厳しい時代を生きる子供たちは、自らの人生を切り開くとともに、多様な価値観を受容し、共生すること
が求められるとされ
て、教育制度の改善を目指した提言
があり、その中には小中一貫教育についての制度化も含まれ
ていました。 その後、平成28年4月に学校教育法
が改正され、小中一貫教育は義務教育学校、小中一貫型小学校・中学校という新しい学校制度として位置づけられ、義務教育9年間の系統性
ある教育制度との整理
が国としてはでき
ているということでございます。 もちろん、国は全ての小・中学校を小中一貫教育とする方向性ではなく、地域における選択の一つとしてこの制度は用意され
ているものと考えます。 さて、過去の倉敷市議会の会議録を確認し
ておりますと、小中連携教育について、倉敷市
教育委員会は答弁の中で複数回の発言をされ
ています。その答弁内容として、倉敷市
教育委員会では小中連携教育に取り組んで
いるとのことです。 それではまず、1点目の質問をさせ
ていただきます。 倉敷市
教育委員会が取り組んで
いる小中連携教育と小中一貫教育の違いについて、倉敷市
教育委員会はどのようにお考えでしょうか、具体例も含め、分かりやすく説明をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 北畠 克彦議員さんの御質問にお答えいたします。 小中連携教育や小中一貫教育につきまし
ては、どちらも学習指導や児童・生徒指導において、小学校と中学校
が互いに連携し
て諸問題を解決し
ていくことで、児童、生徒のよりよい学びの実現
が期待されるものでございます。このうち、小中連携教育とは、小・中学校
が互いに情報交換や交流を行うことを通して、小学校教育から中学校教育への円滑な接続を目指す様々な教育とされ
ており、倉敷市におきましては、中学校の英語教師
が小学校で授業を実施したり、中学校区でテレビや携帯電話の使用を控えるノーメディアデーなどに取り組んだりし
ている学校
がございます。 一方で、小中一貫教育とは、小中連携教育のうち、小・中学校
が目指す子供像を共有し、9年間を通した教育課程を編成し、系統的な教育を目指す教育とされ
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) となりますと、まず小中一貫教育の中身としまし
て、教育を行う場、すなわち学校の器とはどのようなものだろうかと気になっ
てまいります。 そこで、次に2点目の質問で
あります
が、小中一貫教育を行う学校には幾つかの種類
があるとお聞きし
ています
が、施設の形態及び学校組織などについて、種類ごとの概要を説明し
てください。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 小中一貫教育には、小中一貫校及び義務教育学校の2つの種類
がございます。 まず、小中一貫校につきまし
ては、施設の形態として、小学校と中学校の校舎の全部または一部
が一体的に設置され
ております施設一体型、小学校と中学校の校舎
が同一敷地または隣接する敷地に別々に設置され
ております施設隣接型、小学校と中学校の校舎
が隣接し
ていない異なる敷地に別々に設置され
ている施設分離型の3つの形態
がございます。 また、学校組織といたしまし
ては、小学校と中学校でそれぞれ校長
がおり、教職員の組織体系も別々となります。 次に、義務教育学校につきまし
ては、学校組織としては小中一貫校とは異なり、1人の校長と1つの教職員組織で構成されることから、施設の形態につきまし
ては、全国的には施設一体型
が多数となっ
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) 3つの施設形態と2つの学校形態
があるとの御説明で
ありました。 学校施設
が1か所設置または複数箇所分散設置なのか、学校組織
が1つ、または複数設置されるのかなど、様々な違い
があるようです。保護者的視点ですと、学校の校区域
が広くなるかもしれないとのぼやっとした理解はできました。 いずれにし
ても、その学校で勉強する児童、生徒にとって一番よい枠組みを整理すること
が必要だと思います。 そこで次に、3点目の質問です
が、現在の各小・中学校でされ
ている地域文化や歴史を生かした学習活動は、小中一貫教育でも継続されるのでしょうか、御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 小中一貫教育を行う学校では、設置者の判断による教育課程の特例といたしまし
て、小中一貫教科の設定
が可能となります。小中一貫教科における設定事例といたしまし
ては、ふるさと科と称し
て、地域の多様な文化、地理、歴史等を総合的に学習する教科等の設定を行うものも
あることから、現在の小・中学校で実施され
ております地域文化や歴史を生かした学習活動につきまし
ても、継続した実施
が可能になるものと考えられます。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) 郷土学習はふるさと科として位置づけ、義務教育9年間を通して継続的、系統的に学習活動を進め
ている事例も
あるということから、実施も可能で
あるとの御答弁で
あったと思います。 去る10月5日、倉敷市長及び倉敷市
教育委員会教育長へ下津井義務教育学校設立協議会より義務教育学校の設置に関する要望書
が提出されました。そこには、下津井地区2小学校及び1中学校を義務教育学校として設置することについて要望され
ています。 この要望書に
あります義務教育学校とは、先ほど来議論させ
ていただい
ております小中一貫教育校のことで
あります。 さて、要望書を提出するに至りました経緯で
あります
が、下津井地区では少子・高齢化
がより進んで
いる地域でも
あり、若者の定住にもつながりにくい現状
があります。このことにおいて、生活圏に
ある小・中学校
が一定の規模を持った学校として持続可能なのかという危機感の
あるテーマを、就学前幼児、児童の保護者以外にも、地域の各種団体等も参画し
て得た結論により要望書を提出することとなったと伺っ
ております。 地元地区の小・中学校
が将来存続し得ない状況となるかもしれない、そのような危機意識を持たれ
て検討の議論をするためで
あったと伺っ
ております。 では、この項最後の質問となります
が、この項はこれまでの質問を踏まえ
て御質問させ
ていただきます。 倉敷市及び倉敷市
教育委員会としては、この下津井地区からの要望書に対してどのように考え
ているのか、詳しく御説明をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 井上教育長。
◎教育長(井上正義君) 倉敷市
教育委員会では、現在倉敷市立小中学校適正規模・適正配置検討委員会におきまして、小中一貫校や義務教育学校の在り方も含め
て、小・中学校の適正規模、適正配置に関する基本方針を策定中でございます。 このたび、下津井義務教育学校設立協議会から提出されました要望書につきまし
ては、基本方針の策定後に具体的に検討し
てまいりたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) このことについて、地域の考えを紹介し、要望させ
ていただきます。 先ほど要望書を提出するに至った経緯を御説明しました。その際、就学前幼児、児童の保護者、地域の各種団体の結論を得たためと、さらっと触れ
てお話をさせ
ていただきました。これは、下津井東小学校、下津井西小学校、下津井中学校教育環境に関するアンケートを下津井地区で実施し
てから得た結論とのことです。 このアンケートの概要としては、調査地域を下津井中学校区全域、調査対象を就学前幼児、児童の保護者及び自治会・町内会長、標本数は182件で、回答は168件、回答率は約92%で
あったそうです。なかなか精度の高いデータではないかと思っ
ております。 その回答のうち、問い5に、将来的に希望する下津井地区における小学校、中学校の教育環境につい
てとの問い
があり、統合したほう
がよい
が52%、立地条件による
が17%で
ありました。このことは、地域の現状を捉え、地元の小・中学校の今後については、前を向い
て考え
ていこうとの姿勢
が地域には
あること
がお分かりいただけると思います。 将来的に、地域の小・中学校で持続可能性の
ある学校教育を受けること
ができることの理解
が地域で広く共有できれば、今後下津井地域で子育てをしたいと考える若者
が増えることにつながるのを期待するからです。 もう一点、郷土学習のふるさと科などの枠組みです。 下津井地域は、児島地区の中でも独自の文化、風俗を持っ
ており、郷土学習のふるさと科などの枠組みの視点から考え
ても、ふさわしい地域性
があります。日本遺産となりました北前船の寄港地としての歴史は、その最たるものです
が、ふるさと科などの器を考えるに、要望書に
ありました下津井地域での義務教育学校の整備は適切な枠組みで
あるように感じます。 それらのことを踏まえ
て、私からも要望させ
ていただきます
が、下津井地区においては、これまでも町の魅力を発信しながら、地区への移住者の増加に向けた取組を進め
ているところです。しかしながら、今後も確実に減少し
ていく未来
が想定できます。この要望書には、地域の切実な希望
があります。地域の将来を憂い、地域の意見を取りまとめ、提出された今回の義務教育学校の設置に関する要望書です。ぜひ倉敷市、そして倉敷市
教育委員会も胸襟を開い
て、地域課題解決のためにも、早く御検討いただき、方向性を示し
てくださいますよう強く要望いたします。 私としまし
ても、このテーマについては、今後継続し
て市議会で議論させ
ていただきますので、よろしくお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員、この際申し上げます。 質問の途中です
が、ここで休憩いたします。再開は11時5分からの予定です。 午前10時52分 休 憩 ~~~~~~~~~~~~~~~ 午前11時 5分 開 議
○議長(中西公仁君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 30番 北畠 克彦議員、質問項目2番から再開し
てください。
◆30番(北畠克彦君) 続きまし
て、中山公園のあり方についての質問に入ります。 この項3点の質問とし
ております。 初めに、倉敷市の公園行政全般についてお伺いいたします。 国土交通省のホームページには、都市公園の種類の説明
があります。それによりますと、都市基幹公園の分類として、総合公園と運動公園の種別に分け
ています。以前質問した際、これらの都市基幹公園は、都市計画決定し、設置された公園で
あるとの説明を記憶し
ています。 倉敷市においては、酒津公園をはじめとする4か所の総合公園を、また中山公園をはじめとする4か所の運動公園を整備、管理され
ています。 そこで、まず1点目の質問をさせ
ていただきます。 総合公園と運動公園は、それぞれどのような目的で設置し、管理運営をどのようにされ
ているのでしょうか、分かりやすく御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 市内の総合公園としては、酒津公園、瀬戸大橋架橋記念公園、真備総合公園、種松山公園の4か所
があり、市民の皆様
が休息、観賞、散歩、遊戯、運動することを目的に設置し
ております。 また、運動公園としては、倉敷運動公園、玉島の森、中山公園、岡山県倉敷スポーツ公園の4か所
があり、市民の皆様
が主に運動することを目的に設置し
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) さて、倉敷市における都市基幹公園の概要
が分かりました。今回の質問テーマとし
ています中山公園につきまし
ては、児島地区における運動公園という位置づけになると思います。また、児島地区には総合公園として、先ほども答弁
がありましたように瀬戸大橋架橋記念公園
が整備され
ています。 それでは、ここで2点目の質問をさせ
ていただきます。 倉敷市における中山公園の役割をどのように考え
ていますでしょうか、分かりやすく御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 中山公園は、昭和38年に開設した面積約23ヘクタールの運動公園で
あり、児島地区のほぼ中央に位置し、倉敷市地域防災計画において災害時の指定緊急避難場所に指定され
ております。 公園内には、野球場、テニスコート、陸上競技場、体育館などのスポーツ施設や遊具広場
が整備され
ており、地域スポーツ活動の拠点、健康と体力の維持増進の場、憩いの場として市民の皆様に幅広く利用され
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) これまで私も2度中山公園について質問させ
ていただきましたし、児島地区選出議員からも複数回質問
がされ
ています。その中で、市は市内10か所の公園は災害時の広域避難場所となるだけでなく、自衛隊や他県からの緊急消防援助隊の活動拠点になるなど、市内各地における防災拠点としての性格を有するもので
あり、どのような防災機能を整備すべきか検討し
ていく旨、答弁もされ
ています。 この間、東日本大震災や平成30年7月豪雨災害なども
ありました
が、答弁から10年以上経過し
ているのも事実です。 また、国においては東日本大震災や自然災害などの頻発を受け、社会資本整備総合交付金へ一定の条件の下、防災公園等の整備に関する都市公園事業支援措置を定め
て、自治体へ活用を促し
ています。 倉敷市としては、防災危機管理室
が中心となり市総合防災訓練の実施や自主防災組織設置の啓発、地区防災計画の作成など、様々な取組をされ
てはいます。 また、令和3年3月には、児島地区へ阿津防災備蓄倉庫
が建設され、中山球場西側へは100トンの耐震性貯水槽も令和5年2月には完成すると伺っ
ております。では
あるのです
が、市内における防災公園という形式の整備はまだでき
ておりません。 今年1月、政府の地震調査委員会は、南海トラフ地震は40年以内に90%程度の確率で発生することを公表し
ています。40年という期間は長いわけです
が、
いつ発生し
てもおかしくない状況でも
あります。このことを市防災危機管理室も重く捉え
ているのでしょう。今年の市総合防災訓練は、訓練方法を机上訓練と改めておられます
が、その想定
が南海トラフ地震の発生となっ
ていたと伺っ
ております。倉敷市は、南海トラフ地震を想定災害として備えを進め
ているという証左で
あると感じました。 一方、児島地区において高台の開けた土地としての中山公園は、災害対応も可能な公園として立地的な価値
が極めて高く、災害対応機能を付加した防災公園として再整備すべきと感じ
ております。 また、中山公園に
あります各施設、野球場は昭和45年、陸上競技場は昭和49年、中山公園体育館は昭和58年に設置され、いずれも築40年から50年経過し
ています。どの施設も老朽化
が進んで
いることは明らかで
あり、防災対応への要請も
あるわけですので、建て替え等を検討する時期で
あります。 また、中山公園は面積こそ22.6ヘクタールと広いのです
が、高台に
あることから、緊急避難場所として運用するには駐車場
が狭く、公園全体のグランドデザインをし直す必要も
あると感じ
ています。 これまでるる申し述べました
が、ここでこの項最後の質問をさせ
ていただきます。 中山公園を防災公園と位置づけ、災害対応機能を付加することとし、公園の敷地面積等も勘案し、適切な整備を年度ごとに進め
ていく必要
があります。先ほども述べました
が、国における社会資本整備総合交付金です
が、そのメニューの中で防災公園等の整備に関する都市公園事業支援措置を定め
ています。中山公園の再整備に該当するかは分かりません
が、市のやり方次第だと思います。 このような国の支援措置
がメニューとして
あるうちに、できる限り早く検討し、事業実施への道を示す必要
があります。そのためには、多くの部局をまたがる公園施設整備となるわけですので、防災危機管理室、文化産業局、建設局
がしっかりと連携しながら進め
ていかなければならないと思います
が、市はどのように考え
ているのか、お聞かせください。
○議長(中西公仁君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 中山公園の防災面ということでの御質問をいただい
ております。 今までの答弁の中に
ありましたように、まず基本としては中山公園は運動公園という位置づけとなっ
ておりまし
て、先ほど議員さんのほうからお話
がございました
が、各種施設を整備し
ておりまし
て、また老朽化も進んでおり、随時部分改修等をこれまで行っ
てき
ているような状況でございます。 そして、平成27年度にはプールの部分を変えまし
て多目的広場の整備等を行ったわけでございます
が、それに当たりましても、お話の中にも
ありましたように、中山公園については緊急輸送道路にも面し
ておりまし
て、大規模災害発生時には自衛隊や緊急消防援助隊などの活動の拠点ともなると、そして高台に
あるわけですので、住民の皆様の指定緊急避難場所にもなるということで、様々な役割を果たし
ていく場所だというふうに考え
ております。 そのような観点から、まず現在災害時に備え
て100トンの耐震性貯水槽を設置し
ているところでございまし
て、また屋外トイレの改修など、災害に備え
ての整備を行っ
てき
ているような状況でございます。 今後、施設の更新
が必要になっ
てくる部分
が、先ほどお話も
ありましたように、築年数もたっ
ておりますので、どのような形で整備をし
ていくかということについて、まさに今検討し
ているというような状況で
あります。そういった際には、児島地区の、まさに中核的な施設になるということで
ありまし
て、大きな防災倉庫のほうは阿津に整備し
ておりますので、この場所については多くの方
が逃げられる、また災害のときの大きな活動の拠点になるということも踏まえ
ての防災機能の付加について、当然検討し
ていくということになると思っ
ておりますし、市内全域の中での中山公園の役割ということについて考えながら検討し
ていきたいというふうに思っ
ております。 お話に
ありましたように、児島地区、そして阿津の防災倉庫も含め
て、地区の中での大きな役割を防災面で果たし
ていくための検討をし
ていきたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 北畠 克彦議員。
◆30番(北畠克彦君) 中山公園の防災機能の検討から10年たちます。また、中山公園の施設は40年から50年たちます。早急に計画を立て
て、速やかに進め
ていただきますよう、強く要望し
て私からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中西公仁君) 続い
て、13番 松成 康昭議員。 (13番 松成 康昭君
質問者席登壇)
◆13番(松成康昭君) (拍手)皆さんこんにちは。新政クラブの松成 康昭でございます。 それでは、通告に従いまして、一問一答の方式にて質問させ
ていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、第1項です
が、道路行政とまちづくりについて伺いたいと思います。 その1点目、歩行者利便増進道路、通称ほこみち制度についてお伺いいたします。 これまで道路行政は、渋滞対策や交通安全対策、広域ネットワークの形成による移動の円滑化など、主にモータリゼーションへの対応という観点で地域経済の発展を下支えし
てき
ております。 しかし、近年、人口減少や超少子・高齢化、ライフスタイルや価値観の変化、技術革新、新型コロナウイルスへの対応等、私たちの生活は様々な変化に直面し
ていると言われ
ております。そして、こうした変化に対応する手段として、道路の持つポテンシャルを最大限に活用しながら、道路行政も多様化し、地域活性化の一翼を担うこと
が求められ
ております。 そうした中、国土交通省は、新たな社会情勢において、20年後の道路の目指すべき姿を具体化した道路ビジョン2040を2020年6月に策定され
ております。この道路ビジョン2040において、人々の幸せの実現を原点に置き、実現するための手段の一つとして創設されたの
が、歩行者利便増進道路、通称ほこみちで
あります。以降、ほこみちという形で略させ
ていただきたいと思います
が、近年、道路空間を町の活性化に活用したい、歩道にカフェやベンチを置い
てゆっくり滞在できる空間にしたいなど、道路を上手に活用する動き
が全国的に進められ
ております。 また、コロナ禍においては、密を避ける屋外空間として道路を使うことに対する規制緩和
が国を挙げ
て行われるなど、コロナ禍での有効性も確認され
ております。 ついては、本市の道路行政の多様化における認識と、こうした時代のニーズに柔軟に対応するため、令和2年5月に改正道路法において創設されました、通称ほこみち制度について、まずお伺いさせ
ていただきたいと思います。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 松成 康昭議員さんの御質問にお答えいたします。 歩行者利便増進道路、通称ほこみち制度とは、道路管理者
が指定した道路において、歩道の中に通行区域とは別に歩行者の滞留やにぎわいのエリアとして、利便増進誘導区域を定めることにより、オープンカフェや露店等の設置に係る道路法第32条の道路占用許可
が緩和されるものでございます。 この利便増進誘導区域では、道路管理者
が占用者を公募により選定すること
ができ、その場合、最長20年の占用
が可能となることから、長期的ににぎわいの
ある道路空間を構築すること
が期待されるものでございます。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) このほこみち制度のポイントについて、今触れ
ていただきました。 それでは、この項2点目、道路の多様化とまちづくりの推進について伺いたいと思います。 現在、本市では次世代に過度な負担を残さない、安全で快適な市民生活と持続可能なまちづくりを目指す、倉敷市公共施設個別計画の取組
が進められ
ております。あちてらす倉敷や駅北をはじめとした市街地はもとより、例えば児島地区で
あれば市立短大も含めた複合化計画、水島地区で
あれば公民館、児童館、図書館の複合化計画、また玉島地区では、民間事業ではございます
が、私立高校の移転といった今後、駅周辺の回遊性を高める、こうした大規模な拠点事業
が伴うまちづくり
が進められようとし
ております。 こうしたまちづくりについては、拠点と拠点を結ぶ道路の在り方、いわゆる動線、こうした考え方も重要なまちづくりの一つと思っ
ております。歩かない町は栄えないと言われます。こうしたほこみち制度も生かした本市のまちづくり推進について御所見を伺いたいと思います。
○議長(中西公仁君) 山本建設局長。
◎建設局長(山本達也君) 駅周辺など多くの人
が集まるエリアでのまちづくりにおいては、車中心から人中心の魅力
ある空間へと転換を図ることで、居心地
がよく、歩きたくなる町なかを形成し
ていくこと
が重要で
あると考え
ております。 歩行者利便増進道路制度の活用により、歩道でのカフェやベンチの設置など
が可能となることから、町なかの回遊促進、にぎわい創出につながる取組の一つで
あると認識し
ております。 今後のまちづくりにおいて、この制度を活用した道路空間の形成についても検討し
てまいりたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 国土交通省では、このほこみち制度の推進や上手な使い方の検討、展開ということで、ほこみちプロジェクト事務局を立ち上げ
て、イベントの実施ですとか相談窓口の設置も行っ
ているというふうにお聞きし
ておりますので、ぜひ御検討もいただい
て、引き続きお願いしたいと思います。 この項3点目です
が、まちづくり協議会との連携について伺います。 本市では、まちづくり推進において委託事業として取り組んで
いる各まちづくり協議会や地域のまちづくり団体など
がございます。 各地域の都市再生整備や道路戦略を進め
ていく上では、本市とまちづくり協議会と
が相互に円滑な連携を図りながら、官民の取組として一体的に推進されること
が重要ではないかというふうに考え
ております。ついては、本市とまちづくり協議会等との連携についてお伺いさせ
ていただきます。
○議長(中西公仁君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) このほこみち制度を活用し
ていくに当たりまして、歩道上でのカフェやベンチの設置などをはじめとして、道路の活用については地域のまちづくり関係の団体、協議会の皆様などと一緒に取り組んでいくこと
が当然のことながら大変大切で
あるというふうに考え
ております。 これまでも市内の各地域では、マルシェ、町歩きイベント、イルミネーションのイベントなどをはじめとしまして、町なかの回遊促進、にぎわい創出につながる事業を地域の団体の皆様、そして有志の皆様方とも一緒になっ
て実施し
てきたところでございます。 今お話
がありましたように、今後各地域の町なかにおきましては、公共施設の個別、また再編計画ということも
ありまし
て、複合施設等、新たなる大きな地域の拠点となるところの整備も進んでいくことになります。この公共施設と、そして地域の商店街、また商業施設、そして観光関係の施設、また観光に訪れる方々、そして住民の皆様とも一緒になりまし
て、町なかの回遊促進やにぎわい創出につながるものとして、このほこみち制度と、歩くということについて検討し
ていく必要
があるというふうに考え
ております。 それぞれの地域の特性、また公共施設の改修等も含めまし
て、歩くということを念頭に入れながらのまちづくりにもしっかり取り組んでいきたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 前向きな答弁ということで、このほこみち制度
がスタートし
て2年
が経過したところで、まだまだ浅い制度というふうに認識し
ております。令和4年4月には、国土交通省をはじめとした関係省庁の支援チームにおいて、道路空間の利活用に関するガイドラインも策定され
ております。本市においては、こうした人中心の空間に再編する拠点事業においては、先ほど答弁もございましたように、多様化する道路の可能性を引き続き検討し
ていただい
て、各地域の特性を生かしたまちづくりの推進をしっかりと期待させ
ていただきたいと思います。ありがとうございました。 質問第2項に移ります。 学校給食共同調理場受配校の受配施設についてお伺いいたします。 1点目は、学校給食受配員についてお伺いいたします。 学校給食共同調理場で調理された給食は、各学校へ配送車で運搬され
ております。学校給食受配員とは、その配送される先の学校でその給食を受け取り、管理をされる担当というふうに認識し
ております。このたびの質問につきまし
ては、この学校給食の受配施設、またそこで働く方の状況について質問させ
ていただきたいと思います。 まず、本市における倉敷中央学校給食共同調理場における学校給食受配施設に従事され
ている方の職務内容についてお伺いしたいと思います。 それから、現在その対象となる受配校は何校
あるのか、併せ
て御答弁をお願いいたします。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 学校給食共同調理場から給食を提供される学校の受配施設に勤務する職員の主な職務内容としては、業者から届く主食や牛乳、学校給食共同調理場から配送される副食などの受け取りと温度確認を行っ
ております。 また、児童、生徒
が給食を受け取る際や食器を返却する際の補助、調理場への返却物の確認、受配施設の清掃など
があります
が、さらに一部の学校においてはトレーの洗浄も行っ
ております。 なお、倉敷中央学校給食共同調理場から給食を提供される学校は19校となります。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) あわせ
て、今対象となる学校
が19校ということで、確認の質問ですけれども、1人で作業され
ているという認識でよろしいでしょうか。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 各学校とも1人の配置となっ
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) この項2点目に移ります。 労働環境についてお伺いいたします。 この学校給食受配員の労働環境についてです
が、近年異常気象に伴う猛暑
が続く中、今年も衛生管理上、運動場等からの砂ぼこり、それから外部から極力ほこり
が入らないよう配膳室を管理しながら施設、基本的にはモルタル、コンクリートに囲まれた受配室内で管理、待機をし
ているというふうに認識させ
てもらっ
ております。 夏場の室温は、高いときは40度近くにもなるということも伺っ
ております
が、
教育委員会として、こうした労働環境の実態をどのように認識し
ているのか、お伺いさせ
ていただきます。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 受配施設の環境につきまし
ては、今議員からもお話
がありました
が、異物混入を防止するなどの衛生管理のため、給食を配膳するまでは窓を開けること
ができないことや、一部の受配施設では午後にお湯を使っ
て給食用トレーの洗浄を実施し
ているところも
あり、夏場の室温は高くなっ
ているものと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 給食受配施設の環境特性については、窓
が開けられない、それからトレー洗浄により、合わせ
て室温等
が高温になっ
ていくという環境特性についての現状認識はされ
ているというふうに受け止めさせ
ていただきます。 で
あるならば、この項3点目ですけれども、こういった環境特性の現状に基づい
て環境改善の取組についてお伺いしたいと思います。 先ほど冒頭にも触れ
ていただいた、対象受配校
が19校
あるとお聞きし
ておりますので、こうした労働環境
がほかの施設でも一定程度常態化し
ているというふうに課題認識をさせ
ていただい
ております。つきまし
ては、早期の環境改善
が求められると強く考え
ております
が、本市のお考えを伺いたいと思います。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 受配施設では、主食や牛乳の受け取りや、児童、生徒への給食の受渡し、食缶コンテナの返却時など、出入口を開放すること
が多く、室内全体を常時適温に保つような空調整備を行うことは難しいと考え
ております。 今後、受配施設における労働環境の改善につきまし
ては、各校の現状を踏まえ
て検討し
てまいりたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 一律的な改善というよりは、各受配施設の構造的な問題も
あるので、一概に全て空調というような取扱い
が難しいというふうに認識いたします。 まずは、各学校の受配施設の構造、そのあたりと現状をしっかりと把握し
ていただい
て検討し
ていただくということで受け止めさせ
ていただきました。 来年の夏場の熱中症対策に向け
ては、私個人も緊急性、必要性
が高いというふうに認識させ
ていただい
ておりますので、早期に現状を確認し
ていただい
て、対応のほうをよろしくお願いしたいということを要望し
ておきます。 続い
て、この項4点目です
が、今後受配校となる施設について伺います。 今後、学校給食調理場の配置計画において、さらに受配校
が増加することになります
が、どのくらい受配校
が増えることになるのか、お伺いいたします。 それから、現在の受配校の労働環境を踏まえ
て、新たな受配校となる施設の労働環境についてはどのようにお考えか、併せ
てお伺いいたします。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 現在、倉敷市学校給食調理場整備に係る基本方針に沿っ
て整備を進め
ている共同調理場の受配校につきまし
ては、令和6年8月稼働予定の(仮称)倉敷学校給食共同調理場で12校、令和7年8月稼働予定の(仮称)児島学校給食共同調理場で17校、合わせ
て29校となっ
ております。 これらの受配校につきまし
ては、現在の自校方式調理施設を受配施設に改修することを予定し
ております。 現在使用中の調理員休憩室には、エアコン
が設置され
ており、改修後も引き続き、受配施設職員の休憩室として使用することを想定し、暑さ対策としてエアコンの
ある休憩室を適宜活用し
てまいりたいと考え
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 今後、受配校となる学校
が29校増えるということで、基本的には今の自校方式の空調設備の
ある休憩室を活用し
て対応し
ていくということで
あります。 先ほどの冒頭触れた既存の19校についても、一律的な空調設備の対応という部分については明言を避けられ
ておりますけれども、どの職場で働い
ても最低限、衛生基準に基づいた労働環境で仕事
ができるように強く求め
ておきたいと思います。よろしくお願いいたします。 続い
て、第3項に入ります。 学校の余裕教室について伺います。 1点目は、学校余裕教室の現状につい
てで
あります。 少子化に伴う児童・生徒数の減少等により、全国の公立小・中学校では約7万室の余裕教室
が生じ
ていると言われ
ております。 文部科学省では、余裕教室活用事例集の作成や、余裕教室を転用等する際に必要となる財産処分の手続を簡素化するなどの取組により、余裕教室の有効活用を推進し
ています。 また、社会に開かれた教育課程の理念に基づき、地域と学校の連携、協働の下、地域全体で子供たちの成長を支えるとともに、子供たちと地域を創生する活動も進められ
ております。 本市においても、学校教育の充実、生涯学習社会の実現、地域の教育力の向上に取り組んでおります
が、一部では児童数
が増加する学校
があるものの、今後は少子化により小規模学校
がさらに増え
ていく二極化
が見込まれる中、現在の学校余裕教室の状況についてお伺いさせ
ていただきたいと思います。 また、現在は学校施設長寿命化計画の推進をはじめ、小・中学校の適正規模・適正配置検討委員会も設置される中、今後の学校余裕教室の数、それから大規模校の不足教室の状況など、どのように見通され
ているのか、併せ
てお伺いさせ
ていただきます。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 文部科学省の余裕教室活用状況実態調査では、余裕教室とは、現在は普通教室として使用され
ていない教室のうち、今後5年以内に普通教室として使用される見込み
がない教室とされ
ております。 令和3年度に実施された調査では、令和3年5月1日現在、倉敷市立の小・中学校の余裕教室は511教室で
あり、その利用方法は、少人数指導の教室や放課後児童クラブ、また会議室として教職員、PTAなど
が使用するためのスペースとなっ
ております。 今後の余裕教室数の見込みについてです
が、児童・生徒数は減少傾向に
あることから、授業等に使用しない余裕教室は増加し
ていくものと考えられます。 一方、一部の大規模校などでは児童・生徒数
が増加することにより教室
が不足し
ていくこと
が見込まれ
ております。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 令和3年5月時点で、余裕教室
が本市においては511教室ということでございました。ちなみに、所管のほうに個別でお伺いさせ
てもらったのです
が、前回の余裕教室の調査では、平成30年5月に調査をされ
ているようで、そのとき
が491教室ということで、そんなに大きく数字
がぶれ
ているわけではないのかなと思っ
ておりますし、もともと学級編制の違いも
あって、45人学級から、今はもう30人、35人と40人以下の学級編制に大きく変わっ
てき
ておりますので、そういった部分の教室の在り方ということでもそんなに著しく増え
ている状況ではないのかなというふうに受け止め
ております。とは申し上げ
ても、先ほど答弁もございましたとおり、今後一部の学校では教室不足の課題というの
が今議会でもございましたけれども、
ある一方で、やはり小規模学校の今後の取扱いという部分のかじ取りについては、これからどんどん二極化
が進む中で課題としては大きくなっ
ていくものと認識させ
ていただい
ております。 こうした観点から、2点目の質問に入ります。 学校余裕教室の有効活用の考え方についてお伺いいたします。 学校余裕教室は、地域の実情やニーズに応じ
て様々な用途で活用すること
が可能というふうに言われ
ております。長引くコロナ禍で希薄化する学校と地域の連携については、本市においても地域連携による学校支援事業やPTA、学区コミュニティ協議会等を通じた地域教育力の推進に現在も努め
ているところで
あります。 ついては、アフターコロナを見据え
て、
教育委員会として、貴重な社会資本でも
ある学校施設の余裕教室の有効活用の考え方について、改めて学校側に対して示し
てはどうかと考えます
が、御所見を伺いたいと思います。
○議長(中西公仁君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 倉敷市立の学校園施設を学校教育以外の目的のために使用することについて申請
があった場合には、倉敷市学校施設使用条例に基づき、その条件を満たした団体に対しては使用を許可し
ております。 使用の対象となる施設は、運動場、屋内運動場、教室で
あり、学区の子供会やコミュニティ協議会の方々の利用も多く、地域とのつながりの場となっ
ております。 学校教育を推進し
ていく上で地域との連携は大変重要で
あり、各学校園においては余裕教室の有無にかかわらず、地域特性に合わせた様々な取組を行っ
ているところです。 今後も、余裕教室
がある学校園においては、地域連携の場として有効活用し
ていくことについて検討するよう、校園長へ周知し
てまいります。
○議長(中西公仁君) 松成 康昭議員。
◆13番(松成康昭君) 今回の質問に関しては、余裕教室をちょっと課題のテーマとさせ
ていただい
ているのですけれども、
教育委員会として、今はまだまだこれから取組を進めなければいけないコミュニティ・スクールの取組をはじめ、地域とともに
ある学校づくりを広く推進し
ていく立場からは、学校教育を進める以上、当然必要な教室というのはしっかりと確保しないといけないので、やはり大規模校の課題というのは早急に対策を取らなければいけないというふうに思っ
ています。一方で余裕教室の
ある小規模校については、余裕教室をしっかりと把握された状態で基本的な考え方や必要な基準というものを、多様化する地域と学校
が引き続きしっかりと連携し
て取り組めるように、今後
教育委員会でもしっかりと示し
ていただくこと
が、これから求められ
ていく課題ではないかなということを申し上げ
て、私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(中西公仁君) ここで休憩いたします。再開は午後1時からの予定です。 午前11時49分 休 憩 ~~~~~~~~~~~~~~~ 午後 1時 開 議
○副議長(塩津孝明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続い
て、19番 若林 昭雄議員。 (19番 若林 昭雄君
質問者席登壇)
◆19番(若林昭雄君) (拍手)皆さんこんにちは。未来クラブ、若林でございます。 質問通告に従いまして、今回は3項目について一問一答の方式で質問させ
ていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは1項目め、ドローンの活用の現状とこれからについてお尋ねいたします。 このドローンにつきまし
ては、私も随分前から質問し
ておりまし
て、最初は平成29年9月定例会でございました
が、その後、毎年質問させ
ていただい
ております。ドローンをどんどん買っ
てほしいとか、なぜ使わないんだという質問をし
ているわけではないのです
が、なかなか趣旨を御理解いただけなく
て、一方的に私のほうから提案すること
が多くなったり、質問と答弁
がかみ合わなかったりということ
が多くなっ
ております。 29年9月の議事録をちょっと見
てみますと、国内をはじめ世界のドローン市場は大きな市場に拡大すると言われ
ています。本市で活用するのみならず、連携によるということも考え
ていただければ、この市場をチャンスとして倉敷市に有効に使うことはもちろん、倉敷市で起業したい、倉敷市は既に環境
が整っ
ているという国内でのドローン先進地域に名のりを上げ
てはどうでしょうか。新たな会社の倉敷市での起業、それに伴う新たな雇用の創出、そして税収のアップ、人の流れなど、地域経済の起爆剤になると確信し
ております。数年後にこの取組
が評価されたときに、いつ始まったのだろうと聞かれたら、伊東市長の英断で全ては始まりましたと答えたいと思います。ぜひドローン先進地域への名のりを上げ
ていただくことを強く要望させ
ていただきますという締めくくりをし
ておりました。 あれから月日
が流れまし
て、本当にドローン市場も大きな市場になっ
ておりますし、何よりも社会の役に立つというところ
がどんどん技術革新とともに進んでおります。その中で、先進地域に名のりを上げるどころか、よもや倉敷市
が出遅れ
ていないかと心配し
ているところでございます。 前置き
が大変長くなりました
が、今回はドローンの活用の中でも、災害対応で活用するための取組という視点から、令和3年4月1日に本市としては2台目となります、消防局
が導入した災害用ドローンについてお聞きしたいと思います。 このドローンは、赤外線カメラもついた大変性能に優れた機体でございますので、緊急時には夜間も力を発揮するでしょうし、防水機能も備え
ているということなので、多少の雨にも対応できると、大きな期待を寄せるところでございます。 それではまず、消防局保有のドローンの、導入からこれまでの取組状況と活用実績をお聞きしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 梶消防局長。
◎消防局長(梶隆幸君) 若林 昭雄議員さんの御質問にお答えさせ
ていただきます。 消防局では、令和3年4月1日から災害用ドローン1機の運用を開始しました。災害現場での被害状況の把握や、人
が容易に侵入できない危険な場所の状況確認などを行い、その様子をリアルタイムに災害対策本部など関係部局へ画像伝送することで効果的な活動につなげ
ております。 活用実績につきまし
ては、実災害では火災2件、水難救助3件の合計5件です。 訓練では、毎週1回の操縦訓練76回のほか、総合防災訓練など実践的な訓練に13回参加し
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 実際の出動
が災害2件と水難救助3件の合計5件ということで、これ
が多いのか少ないのか分かりませんけれども、ぜひフルに活用し
ていただい
てというふうに思っ
ております。 次に、災害対応ということになりますと、データを受け取る側の災害対策本部での活用になると考え
ており、お伺いします。 現場からリアルタイムな情報を自前のドローンから得られる環境
が整ったということですので、現場から離れたところに
あるだろう災害対策本部に居ながらにし
て現地の情報
がリアルタイムに把握できる、今までではできなかったこと
ができるようになると思います。 百聞は一見にしかずと申します。以前に比べ
て格段に情報収集能力
が上がる中、災害対策本部でどのようにこの情報の活用を考え
ているのか、お聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 柳井
総務局参与。
◎
総務局参与(柳井一泰君) 市では、災害現場の情報を迅速に収集し、その情報を災害対策本部で共有することは重要なことと認識し
ております。 災害現場の情報収集を迅速に行うため、消防局で専用のドローンを導入し、これにより上空から広範囲に映像を取得することで、リアルタイムでの情報収集
が可能となりました。 また、災害対策本部と災害現場の情報共有については、総合防災情報システムやウェブ会議ツールを活用することで、ドローンの映像を共有しながら災害対策本部から災害現場へ指示をするなど、現場と災害対策本部との情報共有
がしやすくなるため、迅速な意思決定につながっ
ていくものと考え
ております。一方、天候や夜間など、時間帯によって活用
が制約される場合も
あると考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 情報を迅速に収集、そのデータをリアルタイムに伝送、そして災害対策本部での情報共有など、先端技術の活用
が進んで
いることは確認できました。しかし、市民の皆さんにとっては、災害対策本部
が情報を幾ら収集できたとしても、それだけでは何の恩恵もございません。その後
が大変重要になっ
てきます。 例えば、今後大きな災害
が起きたときに、倉敷市民にとってどのように役立つのか気になるところです。また、いつ起きるか分からない災害を想定しただけの訓練では、十分な経験は積めないと考えます。このような観点からも、今後の取組について当局のお考えを伺いたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 柳井
総務局参与。
◎
総務局参与(柳井一泰君) ドローンを活用することによって南海トラフ巨大地震の揺れや液状化によって発生する交通障害や家屋倒壊などの被害状況を上空から広範囲に撮影し、情報収集すること
ができると考え
ています。 今後は、様々な自然災害を想定したドローンの運用訓練を行いながら、広く活用できるよう検討し
ていきたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 訓練と検討ばかりでは、新しい技術の活用には間に合わないのではないでしょうか。本市以外の災害現場にも積極的に応援に行っ
ていただき、西日本豪雨の恩返しもしながら、実践の貴重な経験を積んでいくということも考え
ていただきたいなと思うところでございます。 さて、ここまでは本市
が所有するドローンについて聞い
てまいりました。一方で、以前の質問でも度々触れ
てまいりました
が、民間事業者との連携についてもよい事例
がありましたので、お聞きしたいと思っ
ております。 水道局
が本年11月にドローンによる橋梁部の点検を行うということで、私も見学に行かせ
ていただきました
が、民間事業者との共同点検でございました。コスト面や安全管理の面からも、有効な手段と思われます。当日の点検作業について、具体的に教え
てください。
○副議長(塩津孝明君) 古谷
水道事業管理者。
◎
水道事業管理者(古谷太一君) 水道局では、従来から河川等を横断する水道管の点検を定期的に目視で行っ
ていました
が、水道管の劣化状況を適切に把握するため、ドローンを活用した点検方法について検討を重ね
ていたところ、NTT西日本さんからこのたび玉島ハーバーブリッジでドローンを活用した通信ケーブルと水道管の共同点検について御提案
があり、実施したものです。 現場での作業内容です
が、橋梁下部に設置し
てある長さ382メートル、口径500ミリの水道管とそれを支える鋼材について、4Kカメラを搭載したドローンで動画を撮影し、漏水や腐食の有無、塗装の剥離などについて確認を行い、作業は比較的短時間で終了いたしました。現在、撮影した動画を基に詳細な分析を進め
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 今回のドローン点検では、通信ケーブルと水道管の点検で
あったとお伺いしました
が、ほかのライフライン事業者との連携や共同点検も可能だと考えられます。今後の取組についてもしお考え
があれば、教え
てください。
○副議長(塩津孝明君) 古谷
水道事業管理者。
◎
水道事業管理者(古谷太一君) このたびのドローンを活用した点検は、撮影した画像
が高画質で
あるため、塗装面、水道管を支える鋼材の腐食状況まで確認すること
が可能です。また、多方向からの撮影により得られる情報量も多く、異常を発見しやすく、何より現地に行かなく
ても撮影画像で専門家に助言を求めることもできます。このため、これまでの目視点検では人により健全度の評価にばらつき
がありました
が、ドローンによる点検は評価精度の向上につながるものと考え
ております。今後、目視
が困難な箇所の点検については、ドローンによる点検実績
が豊富な民間事業者と連携を図り、併せ
て費用負担軽減の観点からは、他のライフライン事業者との共同点検についても検討し
ていくつもりです。 水道局では、今後も進化し
ていくドローン技術の動向に注視し、より適切な維持管理を行うことで、施設の長寿命化を図っ
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 大変いい取組だと思います。ほかの部局もぜひ参考にし
ていただきながら、何に使えるかということを積極的に考え
ていただくと、非常に幅の広がる取組だと思います。 特に、水道局の場合は水ということでございまし
て、ドローンは空中だけと思われがちですけれども、昨今水中ドローンも活躍し
ておりまし
て、テレビでは池の水を抜くという番組
がございますけれども、池の中の生き物を水中ドローンで撮影ということも放映されました。あの業者は岡山県の業者でございました。そういったところの、いろいろな民間の力を借りながら、水の中ということは、水タンクの中の点検、ひいては水道管の中の、人間
が入れないところの点検にも将来的には使えるのではないかというふうに思いますので、ぜひその辺も検討し
ていただきたいと思います。また連携という観点からは、本当にコスト削減はもちろんのこと、何よりもそれぞれの得意分野
が生かせると、先ほども
ありましたように、高画質の撮影で録画もできますので、行った本人だけではなく
て、持っ
て帰ったデータをいろいろな専門家の方
が分析するということ
が可能になる。そして、日進月歩のこの技術革新の中において、自前で持っ
ておくとだんだん古くなっ
てまいります
が、民間との連携で
あれば、常に最新鋭のドローンの機体
が持てるということ
が期待できると思います。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、この項最後、今後の考え方と方向性についてでございます。 水道局や消防局、災害対策本部での取組など、本市で所有する場合と民間との連携について質問し
てまいりました
が、ドローンの無限の可能性は多くの報道で知るところでございます。 必要となった部署はもちろん、そうではない部署においても、何に使えるのか積極的に考え
ていけば全庁的な取組
ができます。以前から要望し
ていますように、そのためにはまずはドローン活用の検討を進め
ていくための環境整備の第一歩として、ドローンの先進地域としての意思表明をし
てほしいと考え
ております。 先日、報道で
ありました
が、12月5日にレベル4の飛行解禁という、目視でなく
てもカメラの映像でも飛ばせるようになるということになりますと、国内での環境整備もどんどん公的にも進んでまいります。だからこそ、乗り遅れないように、庁内で専門組織をつくっ
て人材を育成し
ていただければ、強力な倉敷市の戦力となると思います。 多くの市町村で既に専門部隊をつくっ
て活動を始め
ております。また、新しい技術もたくさん出
てき
ております。先日、中西 善之議員の質問にも
ありましたように、イノシシ対策でドローンを活用したという資料の中に、オルソ画像の解析という資料
がございました。これはなかなか言葉で伝えるのは難しいのです
が、とてもすばらしい技術で、地図データと実写データの即戦力の活用方法でございます。 また、機体の進化も目覚ましく
て、今は多くのセンサーを搭載し
てあって、障害物を自分で避け
て飛んでいくというところまで進んでおります。それ
がもう市販され
ておりまし
て、誰でも買うこと
ができるというところまで来
ております。 しかし、その技術そのものも大変大事な部分では
あります
が、それ以上に誰
が使うのか、どう使うのかのほう
がもっと大事になると思います。人のために役に立つ、社会のために役に立つ、すばらしいことではないですか。倉敷市の職員の皆さん
がその先頭を走るチャンスを与え
ていただけないでしょうか。 加え
て、これからの大切な力で
ある未来を担う子供たちにも正しいドローンの知識を学ぶ場をつくっ
てもらえませんか。例えば、学校でドローン教室を行うとか、考え
ていけば幾らでもアイデア
が浮かぶと思います。その環境づくりには、まず先進地域に名のりを上げる、そして行政
が率先し
て取り組む、それを見
て地域
がドローンをキーワードとして盛り上がっ
ていく機運
が出る、それ
が経済活性化の起爆剤になる、この流れを早期に実現し
ていただくこと
が不可欠だと思っ
ております。 ただ、これらのことを当局
がどのように考え
ているのか質問したいところなのです
が、まだ答え
てくれる部局
がないようなので、毎回のことで残念でございます
が、強く要望とさせ
ていただきまし
て、まだ先進地域として名のりを上げることに間に合うと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 それでは2項目め、公立保育園等の施設の老朽化対策についてお聞きいたします。 先般テレビ報道で、倉敷市の公立園の遊具等の安全点検の取組
が紹介され
ているのを拝見いたしました。非常にすばらしい取組で
あると思いました
が、少し残念に思うこと
がありました。それは背景に映った園舎の姿でございます。よい建物では
あると思います
が、非常に古く感じ
てしまいました。私
が住む茶屋町にも公立の茶屋町保育園
があります。歴史
あるすばらしい園では
あります
が、かなり古く、老朽化
が進んで
いる面は否めません。 そこで、ここ数年新築された園を除い
て、平均築後年数と老朽化対策について、まずは公立保育園等、公立認定こども園も含めた現状についてお伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原
保健福祉局長。
◎
保健福祉局長(藤原昌行君) 本市の公立保育園、公立認定こども園の建物は、昭和40年代から50年代にかけて整備されたもの
が大半を占め
ており、穂井田認定こども園など、近年に建て替えを行ったものを除く建築後の平均経過年数は約46年となっ
ております。 施設の老朽化対策といたしまし
ては、耐震診断の結果に基づく耐震補強工事を計画的に行っ
ているほか、建物や設備の定期点検を実施し、外壁塗装や屋上防水などの改修工事を行っ
ております。 また、劣化の状況に応じた建具や設備などの修繕や園からの報告を受け
て緊急的な修繕等を行うことで、施設の維持管理や安全確保に努め
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 続きまし
て、今後の公立保育園や認定こども園の建築計画についてお伺いいたします。 先ほどの御答弁で、計画的に耐震工事や外壁塗装等は行っ
ているというふうに伺いました
が、やはり改修だけでは築後年数
が古いのは否めません。幾ら外壁塗装を行っ
ても、外観上の問題だけで
あると感じます。建具など内装等は古く、また、簡単につなげ
て大きな部屋になるといった感じのものも当然ございません。民間の各園
が建て替えを行っ
ていると思いますけれども、モデルとなるような園
がないとも伺っ
ております。 民営化等で公立園
が少なくなっ
てき
てはおります
が、倉敷市に公立園
がなくなるということはないと思っ
ております。ぜひこの際、市全体で保育施設のモデルとなるような公立の保育園等の建設を計画的に実施し
ていくべきだと考えます
が、当局のお考えを伺いたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原
保健福祉局長。
◎
保健福祉局長(藤原昌行君) 公立園につきまし
ては、認定こども園への移行の際などに建物を新築したほか、老朽化対策として建物の計画的な一部改修や修繕を行っ
ております
が、築年数や建物の状態を考えますと、建て替えや大規模改修などの対策を検討し
ていく時期となっ
ております。 今後の建て替えなどの施設整備につきまし
ては、各地域における保育需要を勘案するとともに、公立幼稚園・公立保育園・公立認定こども園の適正配置計画の中で将来の在り方等についても十分考慮し、計画的に対象施設や整備の時期、内容等を検討し
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 適正配置の件も大変重要なことでございますので、しっかりとバランスを取りながらよろしくお願いいたします。 この項最後となります
が、建て替えの際に考慮すべき点
があると思いますので、お伺いしたいと思います。 公立園の建て替えの際には、当然働く保育士の先生方等の声も反映され
ていくものだと思っ
ております
が、なかなか伝える機会
がなかったり、あるいは正しく伝わらなかったりということ
がございますので、私のほうからもぜひ考慮し
ていただきたい点を少し述べさせ
てもらおうと思います。 現在、保護者の方からの要望は、大変様々となっ
ております
が、園に伺ったり、保護者の皆様からお話を聞きますと、それに保育の現場の先生
ができるだけ寄り添うように日夜努力し
ていただい
ていること
がうかがえます。しかし、保育園等は保育をする場で
あり、過度な保護者支援は慎重に対応する必要
があるという御意見も
あると思います。例えば、おむつの持ち帰りの廃止などは、昨今全国的にも報道され
て、関心を集め
ていますし、また園でのICTの活用などは社会情勢上、積極的に検討し
てもよいと思っ
ております。 また、保育園に伺っ
ていつも思うところです
が、保育士の先生方の働きやすい環境整備というのも非常に大切だと思います。例えば、職員室や休憩室
が少し狭いのではないかというのを、どこの園に伺っ
ても感じますし、公立園
がモデルとなっ
て職員室や休憩室の充実を図るべきではないかと思っ
ております。 現在の保育園等のスペースや設備等では、改修では難しい面も
あると思いますので、建て替えの際にはぜひこのような保育士の皆さんの負担軽減となるようなスペースや設備等を、十分考慮し
ていただきたいと思っ
ております。 建て替えの際の考慮すべき点について、当局はどのように考え
ているのか、お伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 藤原
保健福祉局長。
◎
保健福祉局長(藤原昌行君) 保育園等につきまし
ては、児童福祉法等において備えるべき設備や面積の基準
が定められ
ており、備えるべき設備として、保育室や屋外遊戯場、調理室、トイレなど
が上げられ
ております。保育士の休憩室などは特段の基準は
ありません
が、保育士
が働きやすい環境を整備するためには必要な設備で
あると考え
ております。 また、保育業務のICT化など、保育士の業務負担軽減につながる設備や、使用済みおむつなどの廃棄物を衛生的に保管、処分するための設備などについて検討し
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) ぜひ検討の中に入れ
ていただきたいと思っ
ております。 それでは、最後の項になります。 米粉商品開発支援事業のその後についてお伺いしたいと思います。 まずは、6月議会議決後に開始しました米粉商品開発支援事業費補助金について、申請状況や補助金の活用事業者の進捗状況はどのようになったのでしょうか。新商品の開発につながっ
ているのでしょうか。 また、市
が主催した米粉商品のイベントにも出し
ていただくということでございました
が、具体的にはどのようなイベントになったのでしょうか、併せ
てお伺いいたします。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 米粉商品開発支援事業につい
てでございますけれども、これは小麦の価格急騰の対策としまして、その代替品となり、また食料の自給率アップにもつながる県内産米粉の利用を促進することを目的に、市で独自に実施させ
ていただい
ているもので
あります。 議会で議決をいただき、8月1日から9月の中頃までの間で補助金の申請受付を行いまし
て、市内の7つの事業者から申請
があったところで
あります。 そして、この補助金を使いまし
て各事業者の方
が開発を進め
ておりまし
て、今新商品として販売できる段階まで進んで
いるという事業者も
いるというふうに聞い
ております。 そして、次の段階としては、この12月20日に補助を活用され
ている事業者
が開発中の試作品を持ち寄っ
ていただき、食や栄養に関する専門家の方々から、また食品バイヤーの方々などからも御意見をいただきまし
て、今後の販売に生かし
ていく試食会、これは一般ではなく
て専門家の方々に御意見を聞く試食会をいたします。そしてさらに、この12月22日には市民の皆様方に今回の事業者の方々や、また既に米粉商品を扱っ
ていらっしゃる市内の事業者の方々にも参加し
ていただき、米粉のよさを分かっ
ていただい
て今後につなげるということで、倉敷こめこマーケットを実施したいと思っ
ておりまし
て、協定を結んでおりますアリオ倉敷のほうで12社
が参加し
て開催する予定でございます。 食料自給率、また県内産の米粉の普及ということも含めまし
て、引き続き取り組んでいきたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) 先日12月9日でしたか、ホームページのほうに掲載され
ているのを見せ
てもらいました。 ただ、試食会
が12月20日で、即売会
が12月22日ということは、試食会に出される開発中の事業者の方は即売会には間に合わないということだと思います。この試食会に出された方々には発表の場
がないかもしれないということになっ
てはいけませんので、当然第2弾、第3弾のイベント
があるのだろうというふうに勝手に思っ
ております。 一連の取組
がしっかり新商品開発につながっ
てほしいと願うところでございますので、しっかり注視し
ていきたいというふうに思っ
ております。 次に、普及・啓発事業についてお聞きしたいと思います。 まずは、チラシとホームページの活用についてお聞きします
が、米粉の特性やレシピなどを掲載したチラシやホームページを制作し
て、市内小・中学校に配付したと伺っ
ております。チラシなどに登場するオリジナルキャラクターのMr.コメッタとこめおくん、これはとてもいいもの
ができ
ていると拝見いたしました。 また、小学校の児童向けと中学校の生徒向けに分け
てチラシをつくっ
ていただくというきめの細やかさでございまし
て、よいサポート
ができ
ているかなというふうに思います。 このチラシやホームページは、今後どのように活用し
ていくのか、予定をお伺いしたいと思います。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 市内の小・中学校に配付しましたチラシやホームページでございます
が、広く多くの市民の皆様に米粉の魅力に触れ
ていただくため、お米から精製される米粉をイメージした親しみやすいキャラクターをデザインし、内容はもちろんのこと、読みやすさに重点を置い
て制作いたしました。 今後、これらのキャラクター
が米粉施策のイメージとして市民の皆様に認知されるよう、倉敷市
が実施する米粉の普及に向けた取組の中で活用し
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) さぞかしこのキャラクター
が大活躍し
て、できれば着ぐるみなども
あったらいいなと思いますけれども、それと即売会にもたくさん出
てくるのかなというふうに期待し
ております。 そこで、普及・啓発事業についてもう一点重要なことを伺います。 チラシの内容には、御家庭でも米粉に触れ
て楽しんでいただくための工夫を凝らし
ていきたいというふうに言われ
ておりました
が、具体的にどのような工夫をしたのでしょうか。また、いろいろな取組をする中で、その効果を検証するような仕組みは考え
ていないのでしょうか。小・中学校の児童、生徒に向け
てチラシを配付しただけで、その後、家庭でどのように捉え
てくれたのか、レシピを見
て作っ
てくれたのだろうかということも気になるところでございます。そういった点を考え
て、さらなる米粉の普及についてお伺いしたいと思います。さらなる普及の取組を教え
てください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 制作したチラシやホームページには、安全性を考慮し、全く火を使わないレシピを掲載するなど、小学校低学年の児童も保護者の皆様と一緒に楽しんでいただけるよう工夫をし
てございます。 また、中学生用のチラシでは、少し難易度の高いレシピを掲載するほか、SDGsの推進について意識し、学習のきっかけとしていただけるよう米粉の利用拡大
が食料自給率や環境負荷に及ぼす影響について、より詳細に掲載し
ております。 家庭での米粉の利用の推進につきまし
ては、チラシ等に掲載したレシピも含め、各御家庭で米粉に触れ
ていただくための取組を
教育委員会などの関係機関と連携を図りながら検討し
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) ぜひ関係を強化しながら、いろいろな力を借り
て普及に努め
ていただきたいというふうに思っ
ています。 この項3番目、米粉の普及に向けた今後の取組についてお聞きし
ていきたいと思います。 まずは、新商品の開発の今後についてでございます
が、倉敷市の取組として、市民に周知を図り、市内での米粉の利用促進と消費拡大を進め
ていくためには、様々な機関や団体と連携し、話題性を高める必要
があると考えるとのことでした。 6月にも申し上げました
が、事業者だけに限定せずに、高校生の部活動や大学の学部へのアプローチなども考え
ていけば、若い力の斬新なアイデアで飛躍的に進んでいくと同時に、継続的な取組
ができると考えます。この点、当局はどのようにお考えでしょうか。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 米粉商品開発支援事業を通じて、市内における米粉の消費の促進に一定の成果
があったものと考え
ております
が、この流れを持続させ、さらに拡大させ
ていくためには、米粉の魅力を伝え、米粉利用者の裾野を広げる取組を継続し
ていく必要
があると考え
ております。 若い力を活用した取組については、米粉の利用拡大の機運を高め
ていく上で有効で
あると考え
ており、より効果的な事業となるよう、引き続き
教育委員会をはじめとした関係機関と協議し
てまいりたいと考え
ております。 多くの市民の皆様に米粉を選んでいただけるよう取組を進めるとともに、米粉の消費拡大による地域農業の活性化につなげ
ていきたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 若林 昭雄議員。
◆19番(若林昭雄君) やはり若い力を借りるためには、小学校、中学校の子供たちにもしっかりと協力し
てもらわないといけませんので、
教育委員会のほうにもお願いいたしまし
て、ぜひ拡大に御尽力いただければというふうに思っ
ています。 そこで、地域農業の活性化について、最後、お聞きしたいと思います。 地域農業の活性化について、市長は6月議会の答弁におきまして、米粉商品開発支援事業は地元の農業振興を支援し
ていくためにという思いで計上し
ているというお話をされ
ておりました。 この事業を農業振興に結びつけるというのは、大変なお力添えというか、相当な覚悟とバックアップを期待するというふうに思っ
ているところでございます。なかなか簡単な問題ではないということ
がこの地域農業の活性化にはございます。この米粉の取組を継続しながら、第一歩として、これを契機にし
て、ひいては耕作放棄地の解消や米農家の経営の安定にも、大きなところまで進化し
ていっ
てほしいなというところでございます。 この地域農業の活性化につきましては、いろいろな観点からお聞きしたいこと
がたくさん
あるのですけれども、今回は時間の関係もございますので、改めて後日しっかりと準備をし
て質問し
ていきたいというふうに思っ
ております。 この米粉の事業もまだまだ始まったばかりなので、本当に継続し
てもらっ
て、これからどのように発展し
ていくのか、あるいはそれ
が米農家の経営そのものに影響を及ぼすぐらいの大反響を期待し
ておりますので、今後も注視し
ていきたいと思っ
ているところでございます。今回は、この地域農業につきまし
ては要望のみとさせ
ていただきます。 以上をもちまして3項目を終わらせ
てもらいます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(塩津孝明君) 続い
て、16番 薮田 尊典議員。 (16番 薮田 尊典君
質問者席登壇)
◆16番(薮田尊典君) (拍手)皆さんこんにちは。公明党倉敷市議団の薮田 尊典でございます。今議会では、3項目にわたり通告させ
ていただい
ております。最後までよろしくお願いいたします。 それでは、通告に従いまして進めさせ
ていただきます。 初めに、中央図書館を核とした複合施設棟について3点お伺いいたします。 この項1点目、複合施設棟の脱炭素化について。 今年度より中央図書館を核とした複合施設の整備における基本計画素案の策定
が進められ、先日の平井議員の質問の中での
スケジュールの答弁では、令和5年度に基本計画、令和6年度に設計に着手、そして令和9年度以降の運用開始との
スケジュールで
ありました。 この複合施設は、市民の皆様の御意見も聞くワークショップも開かれるとのことで、市民の御意見も多く反映し
ていただき、魅力的な図書館を期待するところでございます。 また、国のほうでは、公共施設等適正管理推進事業費の対象事業に新たに脱炭素化事業
が追加され、新たに建設される図書館を核とする複合施設棟には、脱炭素化に向け
再生可能エネルギー、ZEB(ゼブ)の取組や、さらには災害や感染症対策
ができるレジリエンス強化を行い、SDGs未来都市倉敷の顔としてアピールできる公共施設としていかなければならないと考えます。 そこで、お伺いいたします
が、新たに建設される中央図書館を核とした複合施設棟には、脱炭素化や
再生可能エネルギーに関する取組のほか、SDGs未来都市倉敷としてアピールできる公共施設としていかなければならないと考えます。この点を踏まえ、複合施設棟の建築物等の脱炭素化について、
教育委員会の御所見をお伺いいたします。
○副議長(塩津孝明君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) 薮田 尊典議員さんの御質問にお答えいたします。 本市では、令和4年4月に市域全体の
温室効果ガス削減目標の達成及び本市におけるゼロ
カーボンシティの実現を目指すことを目的とした倉敷市公共建築物ゼロカーボン指針を策定いたしました。 新たに建設する予定の複合施設棟については、この指針に基づき、省
エネルギー設備や
再生可能エネルギーの導入、断熱性能の向上など、建築物のゼロカーボン化に資する技術を取り入れることを検討し
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 倉敷市公共建築物ゼロカーボン指針を基に前向きな答弁と私たちも受け止めさせ
ていただきました。 この項2点目、脱炭素化に向けた複合施設棟へのCLTの活用について。 近年、脱炭素化の取組では、木造材の使用
が注目を集め
ております。昨年開催された東京オリンピックの会場となった新国立競技場は、木造のCLT技術を活用し
ています。SDGs未来都市倉敷として、通常の鉄筋コンクリート建築ではなく、脱炭素社会をリードするシンボル的な建築
が必要と考えます。 そこで、建材、CLT木材の活用を提案させ
ていただきます。 資料1を御覧ください。 林野庁の庁舎等の木造化事例です。 木材の温かみの
ある公共施設でございます。こんな図書館だったら、個人的にも本を借り
て読んでみたいなと感じます。 このCLTの活用は、林業振興や脱炭素化に大きな役割をもたらすもので、SDGs未来都市倉敷の文言の中に
ある、倉敷市をはじめとした高梁川流域圏
が深く結びつき、自然と共存する持続可能な流域暮らしを創造するとした未来のまちづくりビジョンにも合致し、また岡山県内の林業の発展にも寄与する取組になると考え
ております。 次に、資料の2は、地域の活性化とSDGs目標達成への貢献のイメージ図です。 森林の図では、時計回りに木を植え
て、そして育てる。若い木は育つときにCO2、二酸化炭素を多く吸い、その代わりに酸素を多く出し
ていきます。また、成長した古い木は、CO2、二酸化炭素の吸収も悪くなり、酸素もあまり出ないので、古い木を収穫し
て公共施設や住宅に使うこと
が森林資源の循環利用ではバランスの取れた状態と言われ
ております。 このCLTという建築材料です
が、これまでの木材に比べ
て格段に用途
が広く、建築物の脱炭素化につながるメリット
があり、耐震性や耐火性に優れ
ているため、マンションや商業施設といった大型建築物にも使うこと
ができます。 公明党は、さきの参院選政策集で、CLTの活用を通じた木造住宅・建築物の振興を主張させ
ていただき、政府でも10月28日発表の総合経済対策で掲げた国内森林資源活用・木材産業国際競争力強化対策にCLTの活用を盛り込み、脱炭素社会の実現のため、CLT需要の一層の拡大に向け、木質建築部材の普及を支援する事業
が行われ
ております。 そこで、お伺いいたします。 脱炭素化の取組の一つとして、県内の林業振興にも寄与するCLTの活用を提案させ
ていただきます。政府の国内森林資源活用・木材産業国際競争力強化対策としてCLTの活用
が盛り込まれ、サステナブル建築物等先導事業という木材建築物等の整備に国
が助成する制度
があります。複合施設における脱炭素化の推進に当たっては、CLTの活用
が有効と考えます
が、
教育委員会の御見解をお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) CLT、いわゆる直交集成板を使用した工法は、一般的に工事費
が割高になります
が、施工
が容易で、頑丈で
あるというメリットも
あります。 複合施設棟の構造や工法につきまし
ては、現時点では決まっ
ておりません。今後、倉敷市公共建築物ゼロカーボン指針に基づき、
温室効果ガス削減効果や施設の用途、立地条件やライフサイクルコスト等を勘案しながら、策定中の基本計画の中で考え
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 前向きに検討し
ていただければと思います。 日本は国土の7割
が森林に覆われ
ています
が、国産材の需要は低迷し
ています。林業振興にCLT
が果たす役割は大きく、またコンクリートや鉄に比べ、製造時の二酸化炭素排出量
が少ないことも重要です。 また、脱炭素の取組でも、今CLTの活用
が注目を集め
ております。政府によると、CLTを使った建物は、今年度の累計で960件に達し、増加傾向に
ありますので、CLTの活用を検討し
ていただければと思います。 この項3点目、レジリエンス強化型ZEB実証事業について。 国は地域脱炭素ロードマップにおいて、国、自治体の公共施設における
再生可能エネルギーの率先導入
が掲げられ、また昨今の災害リスクの増大に対し、災害・停電時に公共施設への
エネルギー供給等
が可能な再エネ設備等を整備することにより、地域のレジリエンス、レジリエンスとは災害や感染症に対する強靱性の向上を言いますけれども、地域の脱炭素化と同時に実現する支援事業を行っ
ております。 そこで、お伺いいたします。 複合施設棟には、
再生可能エネルギー設備や蓄電池等を導入し、停電時にも
エネルギー供給
が可能で
あって、換気機能等の感染症対策も備えたレジリエンス強化型ZEB
が必要と考えます
が、
教育委員会の御見解をお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 早瀬教育次長。
◎教育次長(早瀬徹君) レジリエンス強化型ZEBとは、議員さんからも御紹介
がありました
が、太陽光発電システムなどの
再生可能エネルギー設備や蓄電池等を備え、停電時にも
エネルギー供給
が可能で
あって、換気機能等の感染症対策も備えた建物です。 複合施設棟に導入するZEBの種類につきまし
ては、施設用途や機能を検討し
ていく中で、コスト面も含め
て考え
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 災害や感染症に対する強靱性の向上を、ここでお願いさせ
ていただきたいと思います。 今議会でCLTの活用を提案させ
ていただいたのは、一般企業もビル建築にCLTの活用
が進んでおり、脱炭素社会へ貢献し
ていますよというアピールもこれに含まれ
ているそうでございます。倉敷市もその先頭に立ち、SDGs未来都市倉敷の顔として、CLTを活用した図書館、複合施設棟をここで要望させ
ていただきます。 2項目めに移り、HPVワクチンの定期接種化の現状と9価HPVワクチンについて3点お伺いいたします。 子宮頸がんは、毎年1万人
が罹患し、約3,000人
が亡くなっ
ている女性にとって命に関わる疾患です。公明党として、新垣議員と交代しながら何度も質問させ
ていただき、倉敷市も今年4月からHPVワクチンの接種勧奨
が始まりました。保健所の職員の皆様には、コロナ禍の様々な対応で大変忙しい中、今回の勧奨再開に当たり、速やかに全対象者に郵送通知を実施するなど、迅速な対応に感謝いたします。ありがとうございました。 今回の議会質問は、来年度から国
が新たなHPVワクチン、9価HPVワクチンと言いますけれども、定期接種にする方針
が決まりましたので、来年度の予算や接種勧奨に反映できるように質問させ
ていただきますので、よろしくお願いいたします。 初めに、この項1点目、本市の積極的勧奨再開に伴う現状について。 本年4月より定期接種対象者への積極的勧奨
が約9年ぶりに再開されました。また、積極的勧奨差し控えの時期に定期接種年齢を過ぎ
てしまった女性に対しても、再度接種機会を設けるキャッチアップ接種
が開始され、全国的にHPVワクチンに関する接種や関心
が高まっ
ております。 そこで、お伺いいたします。 本年4月よりHPVワクチン接種の積極的勧奨
が再開され、あわせ
て積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方へのキャッチアップ接種も開始されました。積極的勧奨再開に伴い、直近までの接種件数と、市民の反響
があればお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(吉岡明彦君) HPVワクチン接種の積極的勧奨の再開に伴い、本市では定期接種の対象者に個別に通知するとともに、積極的勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方への接種、いわゆるキャッチアップ接種の対象者に対しても接種勧奨通知を送付し
ております。 こうした取組の結果、HPVワクチンの定期接種の件数は、10月末時点で2,462件となっ
ており、前年10月末時点の1,852件に対し、3割以上増加し
ております。 また、キャッチアップ接種につきまし
ては、令和4年4月から10月末時点で1,816件の接種
があり、積極的勧奨の再開に伴う広報や個別案内により一定の効果
があったものと認識し
ております。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 昨年に比べ3割増加したと、またキャッチアップ接種の方も1,816人と確認させ
ていただきました。一定の効果
があったと私自身も感じます。 次に、この項2点目、9価HPVワクチンの効果や安全性について。 HPVワクチンでございます
が、現在定期接種で使用され
ているHPVワクチンの種類は、2価と4価の2種類のワクチン
があります。この2価と4価のワクチンは、子宮頸がんになりやすい16型、18型のHPVの感染を予防し、子宮頸がんの約70%を防ぐこと
ができると言われ
ております。 また、来年度新たに定期接種に追加されるの
が9価HPVワクチンです
が、この9価ワクチンでは、さらにHPVの31型、33型、45、52、58型のHPVの感染
が予防できるようになり、約90%の子宮頸がんを防ぐこと
ができるとされ、2価と4価ワクチンと比べると予防範囲と効果
が大きく違う新しいワクチンとされ
ております。 そこで、お伺いいたします。 令和5年4月1日から9価HPVワクチンの定期接種化
が見込まれ
ており、定期接種に加え、キャッチアップ接種でも9価HPVワクチンを使用可能とする方針
が国において了承され
ております。9価HPVワクチンの効果や安全性についてお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(吉岡明彦君) 9価HPVワクチンは、子宮頸がんの発生に関連するヒトパピローマウイルスのうち、9種類の遺伝子型に有効で
あり、現在定期接種の対象で
ある2価と4価HPVワクチンよりも多くのウイルス遺伝子型に対応し
ているものです。4価HPVワクチンと比較し
て接種部位の痛みや腫れなどは多いものの、頭痛や発熱などの全身症状は同程度で
あると報告され
ております。 こうした内容を踏まえ、国の審議会において9価HPVワクチンの安全性や期待される効果など
が議論され、その結果、定期予防接種として令和5年4月1日からの接種開始
が承認され
ています。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 効果や安全性も確保され
ているとの答弁でございました。 次に、この項3点目、9価HPVワクチンの定期接種化に伴う本市の対応についてお伺いいたします。 国
が9価HPVワクチンの定期接種開始を決め、制度
が開始されれば、どこの自治体でも9価HPVワクチンを選択すること
ができるようになります
が、各自治体によってはワクチン
が追加されたことについて全ての対象者に十分に周知されない可能性
があると危惧され
ております。多くの自治体で勧奨再開に伴い、対象者への個別通知は実施済みで
あるため、ワクチンの追加
がホームページや広報などの対象者
が気づきにくい媒体での周知になっ
てしまう可能性
があると懸念され
ております。 そこで、お伺いいたします。 9価HPVワクチンの定期接種化に伴い9価ワクチン
が接種の対象として選択できるようになります
が、9価ワクチン
が追加になったことや、ワクチンの有効性、安全性など情報提供について、今後の本市の対応についてお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(吉岡明彦君) 本市では、令和5年4月以降の定期接種及びキャッチアップ接種の対象者に対し、9価HPVワクチン
が追加されたことも含め、ワクチンの有効性や安全性などについて接種案内等でお知らせする予定とし
ております。 また、来年度の保健所だよりや予防接種のしおり等も活用し
て、9価HPVワクチン
が追加されたことを広報し
てまいります。 今後も、HPVワクチンにつきまし
ては、有効性と副反応
が起こるリスクを十分に理解した上で接種し
ていただけるよう、国のリーフレットなどを活用し、情報提供し
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 接種案内ということは個別通知で行うということでございますので、ここは一つ安心いたしました。 定期接種として新しいワクチンも使えるようになることは、対象者にとっては大変喜ばしく、接種を検討するための大変重要な情報となります。いずれにいたしまし
ても、有効性の高い9価HPVワクチンですので、丁寧な周知をお願いいたします。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員、この際申し上げます。 質問の途中です
が、ここで休憩いたします。再開は2時10分からの予定です。 午後 1時56分 休 憩 ~~~~~~~~~~~~~~~ 午後 2時10分 開 議
○副議長(塩津孝明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 16番 薮田 尊典議員、質問項目3番から再開し
てください。
◆16番(薮田尊典君) それでは、再開させ
ていただきます。 3項目めに移り、糖尿病の重症化予防の取組みについて4点お伺いいたします。 糖尿病は、厚生労働省の令和元年国民健康・栄養調査によれば、疾患
が疑われる人を含めると、日本人の5人から6人に1人
が罹患し
ているいわゆる国民病です
が、食事や運動習慣を見直すことで予防
ができるとされ
ております。 厚生労働省の令和元年国民健康・栄養調査によれば、食事習慣に関心は
あるが、改善するつもり
がない人は全体の25%、関心もなく改善もしない人は13%に上りました。この原因としては、仕事や家事
が忙しく時間
が取れない、そもそも生活習慣を変えること
が面倒など
が主に上げられ、いまいち危険性に対する実感
が湧かないのも現実と思います。 コロナ禍の状況
が既に2年半以上も続い
ております
が、特に新型コロナウイルス感染症は糖尿病の方の重症化リスク
が高いこと
が明らかになっ
ております。糖尿病は放置すると網膜症、腎症、神経障がいなどの合併症を引き起こし、患者のクオリティー・オブ・ライフ、生活の質を著しく低下させます。医療経済的に見
ても大きな負担を社会に強いることになるため、対策は急務で
あると言えます。 糖尿病の国内医療費は約1.2兆円に膨れ上がり、特に糖尿病性腎症
が原因の4割以上を占める人工透析には1人月額40万円、年間約1.57兆円を要する等、医療費全体から見
ても非常に大きな課題となっ
ております。 このように、糖尿病の重症化予防については、今までよりも強い対策
が求められ
ております。 そこで、今議会では、本市の糖尿病患者の状況と今まで取り組んだ糖尿病重症化予防事業の効果や今後の取組について質問いたします。 この項1点目、本市の糖尿病患者の人数と医療費の現状について。 糖尿病重症化予防です
が、私も2018年から質問させ
ていただきました。本市も糖尿病重症化予防に積極的に取り組んでいただき、高く評価させ
ていただきます。 そこで、お伺いいたします。 本市の国保の被保険者のうち、昨年度の糖尿病患者の状況について、人数及び医療費、また透析にかかった医療費、透析患者数、また糖尿病
が原因で透析になっ
てしまった方たちの割合についてお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 渡邊
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(渡邊浩君) 本市の国保データベースシステムによるレセプトデータに基づく昨年度の糖尿病患者の状況につきまし
ては、患者数は約1万1,000人で
あり、本市の国保被保険者に占める割合は約12%となっ
ております。 また、医療費については約19.7億円となっ
ております。 次に、人工透析にかかった医療費は約21.3億円、患者数は431人となっ
ております。 さらに、透析になった方のうち糖尿病を有し
ている方の割合は50.8%となっ
ており、透析を開始する最も大きな要因となっ
ております。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 糖尿病患者数と医療費についてお伺いさせ
ていただきました。 人工透析の患者数は、本市では431人で、医療費
が21.3億円と、1人当たり年間約500万円となります。市民の方の健康と生活を守るためにも、人工透析につなげない積極的な取組を本市として行っ
ていかなければなりません。 そこで、この項2点目、糖尿病重症化予防事業の効果について。 本市は、令和2年9月より国保データベースシステムを活用し
てレセプトデータで治療中断者へ受診勧奨を行ったり、また令和3年度には国保ヘルスアップ事業の交付金を活用し
て、事業者に委託し
て、健診結果やレセプトデータなどをAI、人工知能を用い
て分析し、その人の傾向に応じ
て健診の受診につながる取組を行っ
ております。 そこで、お伺いいたします。 国保特定健診を受診した方のうち、治療
が必要な方及び治療を中断し
ている方の人数と、何人の方を抽出し通知できたのか、また医療機関へつなげた人数についてお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 渡邊
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(渡邊浩君) 国保特定健診を受診した方の中で、糖尿病の治療
が必要な方について、令和2年度は対象者308人に、また令和3年度は280人に対し受診勧奨を行っ
ております。令和2年度は、対象者のうち213人
が医療機関を受診され
ております。 また、令和2年度からは国保のレセプトデータを活用し
て糖尿病の治療中断者への受診勧奨事業を開始をし
ております。令和3年度までに過去3年間のデータから抽出した延べ63人に受診勧奨の通知を送付し、希望の
あった39人に保健指導を実施した結果、17人
が医療機関を受診され
ております。 今年度は、過去5年間の国保のレセプトデータから抽出した99人に通知をし、電話、訪問により受診勧奨及び保健指導を行っ
ているところでございます。 引き続き、必要な方
が確実に治療を受けられるよう取組を進め
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 国保のレセプトデータからAIで抽出し
てから大きく効果
が出
ていると、そのように私自身も認識させ
ていただきました。 また、過去5年間に一回遡っ
てから、もう一回訪問したり、また電話勧奨するということは、これは大変いい取組でございますので、今後さらなる抽出基準の拡大も、これもちょっと検討し
ていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 この項3点目、倉敷市国民健康保険第2期データヘルス計画中間評価についてお伺いいたします。 倉敷市国民健康保険第2期データヘルス計画中間評価では、有益な分析や評価、事業を行うこと
ができ
ている事業者に委託することも検討され
ていると中間評価され
ていました。 そこで、令和3年度には国保ヘルスアップ事業の交付金を活用し
て事業者に委託し、健診結果やレセプトデータなどをAIを活用し
て分析し、その人の傾向に応じ
て健診の受診につながる最先端の取組を今行っ
ているとお伺いし
ております。 そこで、お伺いいたします。 健康寿命の延伸及び医療費適正化の対策として、国保データベースシステムのレセプトデータのAIの分析結果と今後の取組についてお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 国保データベースシステムのレセプトデータの分析をいたしまし
て、倉敷市国保の令和3年度にかかった外来医療費からいろいろ分析をいたしました。外来医療費は全部で約200億円でございますけれども、一番多いの
が慢性腎不全でございます。これ
が外来医療費の約11%、その次
が糖尿病で9%、そしてその次
が悪性新生物、がんでございますね。そして、高血圧性の疾患、コレステロール異常等の脂質異常ということになっ
ておりまし
て、今申し上げたものだけでも、悪性新生物を除きまし
て、いわゆる生活習慣病
が原因で
あると思われるもの
が、倉敷市の国保の外来総医療費の約3分の1強ということで、60億円以上を占め
ている状況でございます。 その中で最も大きな要因というの
がこの慢性腎不全となっ
ておりまし
て、ただそれ以外に先ほど名前を申し上げましたものも、直接糖尿病、また高血圧性疾患等の重症化に生活習慣病
が大きく関わっ
ているということ
が上げられると思います。 そこで、従来から実施し
ております糖尿病の治療を中断した方に加え、本年度から新たに高血圧治療を中断され
ている方に対しましても、事業者に分析をし
てもらい、受診勧奨を行うことといたしました。健診の結果データ、またレセプトデータ等からAIを用いまし
て、対象者の診療した内容の特性に合わせた受診勧奨を行うこととし
ております。 例えば、重症化率の高い方については合併症の危険性について、また重症化率の低いと思われる方には、重症化した場合に医療費
が非常に大きくなるということなどを記載いたしました4種類のパターンの受診勧奨通知を作成いたしまし
て、これはAIの分析といいますか、人工知能を用い
て勧奨のパターンをつくりまし
て、636人に送付し
ておりまし
て、保健師のほう
が保健指導等を行っ
ているところでございます。 今後も、国保被保険者の健康寿命の延伸、そして医療費適正化のためにしっかり取り組んでまいりたいと思います。 いろいろな、こういうデジタルのツールで
ありますとか、そしてもちろん直接的な保健師の指導というもの
が一番よく効くわけでございますので、そのあたりをしっかり併せ
て取り組んでいきたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) しっかりと分析、またそれに対してしっかりと対策をし
ていくという部分におきまして確認させ
ていただきました。いずれにいたしまし
ても、人工透析につながらないように市民の健康を守り、医療費適正化に向け
て今後取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 最後の質問に入ります。 この項4点目、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施についてお伺いいたします。 国民健康保険から後期高齢者医療制度へのデータの移行についてです
が、この問題は74歳までは国民健康保険でデータ
が活用され
ていました
が、75歳になり後期高齢者医療制度に切り替わった途端、国保のデータ
が受け継がれ
ていないという問題でございます。 糖尿病は長期重症化する疾患として、75歳以上の後期高齢者にとっても重要な問題です。令和元年国民健康・栄養調査によれば、75歳以上で糖尿病を強く疑われるもののうち約27%
が未治療とのことです。糖尿病重症化予防の取組においても、市町村行政
が主体となり、各方面と協働し、制度変更などによる切れ目
がなく糖尿病治療
が必要な方
が中断せず医療につながるように、対象者把握と継続的な受診勧奨の取組を実施しなければなりません。 そこで、お伺いいたします。 高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施での75歳以上の糖尿病重症化予防の取組についてどのように考え
ているのか、また取組を行うに当たり、国保から後期高齢者医療制度への途切れない情報共有はでき
ているのか、お聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 渡邊
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(渡邊浩君) 高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施とは、医療保険者による保健事業と介護予防事業を保健師などの医療専門職
が関与することによって一体的に実施する事業で、令和6年度末までに全ての市町村で実施することとされ
ております。 本市では、今年度からこの一体的実施を開始し
ており、国民健康保険と後期高齢者医療制度の健診、診療、介護保険の給付実績などの情報を集約した国保データベースシステムの情報を活用し、75歳以上の後期高齢者に対し、低栄養防止の取組として保健師など
が家庭訪問し、保健指導等を実施し
ております。 今後、さらに従来の低栄養防止の取組に加え、糖尿病などの生活習慣病の治療中断者
が重症化しないよう医療機関への受診につなげることなどの取組を進め
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 薮田 尊典議員。
◆16番(薮田尊典君) 今年度から国保データベースシステムを活用し
て75歳以上の方に低栄養防止の取組を行っ
ているとのことで評価させ
ていただきます。 糖尿病などの生活習慣病についても、今後検討を進め
ていっ
ていただければとお願いするところでございます。 いずれにいたしまし
ても、市民の健康と暮らしを守ることにより、ひいては医療費の削減にもつながります。今後さらなる事業化を行っ
ていただくことをお願いし、私の質問を終わります。御清聴どうもありがとうございました。(拍手)
○副議長(塩津孝明君) 続い
て、3番 芦田 泰宏議員。 (3番 芦田 泰宏君
質問者席登壇)
◆3番(芦田泰宏君) (拍手)新風くらしきの芦田 泰宏でございます。 通告に従いまして、一問一答の方式で進めさせ
ていただきます。 まず、大項目の1点目、排水機場の改修についてお聞きいたします。 前回の議会で、低地に暮らす市民を守るポンプ場という問題認識で、排水機場についての質問をさせ
ていただきました。質疑のやり取りの中から、倉敷市では全部で105か所の排水機場と160台を超える排水機、ポンプ
があること
が分かりました。その維持管理、改修のため、将来に向けどのくらいの費用
がかかるのか、把握するという目的で質問させ
ていただきます。 小項目の1つ目、福田呼松第1排水機場の機能診断についてということでお聞きします。 これは、一つのサンプルとして取り上げる目的でございます。 本議会の補正予算の中で、浸水対策事業として計上され
ている福田呼松第1排水機場の施設機能診断等委託料についてお聞きします。 金額は、6,000万円
が計上され
ております。管理、改修に関わる費用の一つと理解し
ております
が、何らかの工事
があるならまだしも、施設機能診断から連想するものからすると高額な印象を受けるのです。その具体的な内容を、どういったものなのか分かりやすく御説明ください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 芦田 泰宏議員さんの御質問にお答えさせ
ていただきます。 福田呼松第1排水機場の機能診断業務につきまし
ては、排水機場の長寿命化対策を実施するため、現況施設の老朽化等の状態を調査する機能診断や評価及び耐震性の確認を行い、施設の状況に応じた対策案を作成するための業務でございます。あわせ
て、基礎地盤を確認するための土質調査業務や地形の測量業務を行うものです。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 機械性能の点検だけではないということですね、了解いたしました。 それでは、その福田呼松第1排水機場の、今後の改修の進め方ということです
が、今の答弁から、土質も含めた幾つもの診断をし
て、その改修の要否や規模など
が判断されるというふうに理解しました。この段階ではまだ改修工事は入っ
ておりませんので、前段階の作業
がまだ続くという印象を受けました
が、どういうメニュー
がこれから先に残っ
ているのでしょうか。 本当は、これから先どのくらいの費用
がかかるのかということをお聞きしたかったのです
が、それは診断内容次第で変わるだろうということで、今後行われる改修のプロセスについてお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 今年度実施する機能診断業務の成果を踏まえ、令和5年度に施設の配置等の基本的な整備内容を定める基本設計業務を実施する予定とし
ております。その後、詳細設計、工事計画策定、工事費積算を行い、改修工事に着手する予定とし
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) まだまだ先のプロセス
があって、費用
がかかるものと理解いたしました。 次の質問です
が、こう聞い
てくると不安になっ
てくること
がありまし
て、市内に105か所
ある排水機場の維持や改修に一体どのくらいの費用
がかかっ
てくるのかということですね。 暮らしの安全を守る重要インフラで
ある排水機場ですから、かかるお金はしっかりかけ
ていただかなければならないのです。必要な経費です
が、一方それ
が本市の特徴的な財政の圧迫要因になるのかどうかということで、もしそうならば知っ
ておかなければなりません。 金額を答えるのは難しいかもしれません
が、将来の財政負担についてどういう規模になるのか、表現できる言葉でお答えいただければと思います。 また、そのときの財源をどう手当てし
ていくかについてもお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 市
が管理する105か所の排水機場のうち、福田呼松第1排水機場のポンプと同等の口径で
ある800ミリ以上の排水機場は、福田呼松第1排水機場を含め35か所ございます。このうち令和3年度までに整備を終えた排水機場は21か所、令和4年度に整備中の排水機場は福田呼松第1排水機場を含め8か所、未整備の排水機場は6か所ございます。 未整備の排水機場を事業実施する際には、国、県の補助事業や財政的に有利な起債で
ある緊急自然災害防止対策事業債の活用を検討し、市の財政負担の軽減に努め
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 今回対象になっ
ている口径800ミリ以上の排水機場と同等規模以上
が35か所
あって、21か所、ですから全体の6割は改修
が終わっ
ている。残り14か所
が今改修費用
が発生し
ているか、これから発生するものということだそうです
が、これからまだ発生する、全く手
がついてないのは6か所というふうな計算をお聞きしました。 箇所数と工程だけでいえば、半分以上は終わっ
ているということ
が分かりました。定量的な把握
がないと確定的なことは言えないのです
が、今後大きな財政圧迫要因には必ずしもなりにくいのかなというふうな印象は持ちました。引き続きしっかり管理を行っ
てください。 続きまし
て、次の大項目に移ります。 有害野生動物対策についてお聞きします。 実に今議会5人目のイノシシ質問議員となります
が、重複する質問はないので進めさせ
ていただきます。と言いつつ、まずは猿に関する質問からです。 今、猿の出没
が増え
ているのです。特に、児島地区では、最近は味野地区ですね、地域の市街地の代表となるようなエリアに出没し
ています。出
てくる場所は、実は立地適正化計画上の都市機能誘導区域でございまし
て、市のコンパクトシティー化の計画に挑戦するかのように野生動物
が進出し
てくるということなのですね。これは人間
が圧迫され
ている象徴的な出来事だと考え
ております。 この猿について、法律上、ニホンザルは狩猟鳥獣には含まれ
ておりませんので、駆除の対象ではないと理解し
ております。市街地に現れた場合に、市としてはどういう対応をし
ているのか、お答えください。 また、市民としてはどう自衛し
ていけばいいのか、アドバイスにつながるような御答弁をいただけたらと思います。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 市内に出没し
ている猿は、近隣では、総社市、井原市及び矢掛町において群れでの生息
が確認され
ており、この群れからはぐれた猿ではないかと考え
ております。 猿に対する本市の対応として、市街地出没時は、イノシシの場合と同様に、まずは被害の拡大防止を図るため、近隣の学校園等に情報提供を行い、警察と連携し
て、無理な捕獲は行わず、山への追い払いを行います。 また、市ホームページにおいて、戸締まりの徹底、餌を与えない、餌となるものを放置しないなど、猿を出没させないための注意喚起を行っ
ております。 なお、猿を見かけた際には、いたずらに刺激せず、静かにその場を離れ、安全な場所に避難し
ていただきたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 続い
て、イノシシに関する質問です。 まず、質問に先立ち、これは難波議員もお話しされました
が、先頃岡山県に対する市政懇談会で、イノシシの積極的な捕獲を御依頼いただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございます。なかんずく、私
が昨年11月の議会で質問させ
ていただきました、県知事による自治体を超えた連携や協議の場を設ける、これについて私は玉野市との連携に例を引きまし
てお話をしたのです
が、これを具体的に要望書の中にアンダーラインを引い
て御指摘、言及いただきました。ありがとうございます。 それでは、今回の質問に入らせ
ていただきます。 倉敷市の駆除制度は、岡山県倉敷地区猟友会の各分会から選出された人で組織された有害鳥獣駆除班協議会へ委託し
て、協議会に所属する駆除班員、これすなわち猟友会のメンバーの方
が駆除を行うという立てつけです。この駆除班員の高齢化については、今議会でも難波議員
が質問されたとおりでございます
が、そもそもその駆除班員の数についてはどうなっ
ているのか、現在の人数と令和3年度を比較した人数の推移をお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 倉敷市有害鳥獣駆除班員数は、現在75名となっ
ており、令和3年度と比較し
て、倉敷、水島及び児島地区で増員となった一方で、真備及び船穂地区で減少し
ており、全体としては2名減少し
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) それでは、真備・船穂地区駆除班員の減少には、どのように対応され
ているでしょうか。イノシシは増えるけれど駆除班員
が減るということでは困るので、お聞きします。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 駆除班の人数
が減少した地区については、必要に応じ近隣地区の駆除班員
が支援を行っ
ており、捕獲活動に支障は出
ておりません。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 私
が聞い
ている話では、駆除班というのは基本的には猟友会の地域分会に対応する形で組織され
ているということなので、非常に地域性
が強く、ほかの会に協力するという形
がなかなか成り立ちにくいというふうに聞い
ております。 また、増え
ている地域
があったとしても、例えばベテランの方
が辞め
て、若い方
が2人入ると、数の上では同等か、あるいはプラスになったとしても、捕獲実績というのは必ずしも最初からプラスになるとか、元のものを保てるということでもないと聞い
ております。欠員の補充
ができたから安心だというふうには思わないでいただければということで御指摘させ
ていただきます。 続い
て、次の質問に移ります。 今度は、角度を変えた質問をさせ
ていただきます。 イノシシ
が媒介する感染症についてというテーマです。 多くの議員
が取り上げ
ているとおり、本市内でも日常生活の隣にイノシシ
がいるというの
がもう当たり前の風景になっ
ています。 そこで気になるの
が、動物
がもたらす感染症なのです。例えば日本脳炎、これはコダカアカイエカ
がもたらす感染症で、動物の中でも豚とイノシシ
が感染した場合、この動物たちは無症状なのです
が、ウイルス血症状態、全身にウイルス
が増え、全身に回る状態
が4日以上続くそうなのです。それを吸血した蚊は、ウイルスを大量に感染させる感染蚊になるということで、ウイルス増幅動物というふうに言われ
ております。 豚に関しては、養豚団地の設置等、衛生管理
が強化され
て、住宅地からも離れた場所に
いるようになったため、ウイルス増幅動物としての働き
が下がっ
ているということなのです
が、イノシシについては住宅地に積極的に進出し
ているということで、その影響
が懸念されます。 また、先ほど薮田議員
がHPVウイルスのお話をされました。日本脳炎についても、副反応の懸念から平成の一時期、積極的な予防接種を進めなかった、積極的に勧奨しなかったという時期
があると聞い
ております。接種率
が低い世代
があるということですね。 また、重症熱性血小板減少症候群、SFTSというそうです
が、これは複数のマダニによって媒介する感染症で、我が国の致死率は27%だそうです。イノシシをはじめとする野生動物
が広く感染源になり得ます。 さらには、E型肝炎もイノシシ
が感染源となりやすい病気だそうです。感染した動物のふん便に汚染された水、あるいはイノシシの生肉、あるいは血液から経口感染するという例
が報告され
ています。 日常生活のすぐ横にこういった野生動物、イノシシ
がいるの
が常態となると、イノシシから人に対する感染症媒介リスクというの
が無視できなくなっ
てくるのではないかという懸念をするのです。例えば、小さい子や散歩の犬
がイノシシの活動跡、掘り返した跡ですとか、沼田場とかからウイルスを家に持っ
て帰っ
てき
てしまう、あるいは、その場で感染し
てしまうということ
がないのか。 こういった感染症のリスクというのは、無視できるものなのでしょうか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(吉岡明彦君) 一般的に病原体を持った野生動物からマダニや蚊に病原体
がうつり、それらに人
がかまれることによって感染症を発症する可能性は
あります。 ここで言う野生動物とは、ネズミ、タヌキ、キツネ、鹿、イノシシなど様々なもの
がございます。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) すみません、ちょっと確認のため再質問させ
ていただきます。 リスク
があるということだと思うのです
が、私はそのリスク
が無視できるものなのかどうかということでお聞きし
ておりまし
て、リスクはあるかないかというとあるのだけれど、ほとんどないに等しいということで
あれば、またそれは違う内容かと思うのです
が、無視できるものなのかどうかというのを改めて確認させ
てください。
○副議長(塩津孝明君) 吉岡
保健福祉局参与。
◎
保健福祉局参与(吉岡明彦君) 感染症におきまして、リスクを無視できるというようなものはないと考え
ております。しかしながら、対処することによってリスクは下げること
が可能でございます。 保健所といたしまし
ては、市民の皆様に保健所だよりを通しまして、例えば夏場で
あったとしても、山野に入る場合は、肌の露出を防ぐ、つまり長袖、長ズボン、帽子をかぶることによって対応し
ていただくということを啓発し
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ありがとうございました。よく分かりました。 続い
ての質問です。 住民生活被害防止の観点からのイノシシ対応ということです
が、住宅地への被害や健康被害のリスクなどから、イノシシの被害は農作物を守る観点からだけではなく
て、住民生活を守る観点からも捉えるべきで
あると考え
ております
が、改めてどのように認識し
ておられるか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 有害鳥獣被害防止施策の主たる目的は、農林水産業等に係る被害の防止です
が、倉敷市鳥獣被害対策実施隊による市街地出没時の追い払いや野生鳥獣を寄せつけにくい環境整備等の出前講座の開催、野生動物に遭遇した場合の対処方法の周知など、市民生活に影響
が及ばないようにするための取組も進め
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 住民生活被害の観点からも対策を行っ
ておられるということです
が、私はちょっとこれは質問の立て方
がよくなかったかなと思っ
ているのです
が、1つ御指摘させ
てください。 住民生活被害の観点からもやっ
ているということで、一方で、イノシシの対策は捕獲と防護柵の2本柱だというふうに言われるのです
が、今議会に出
てきた倉敷市の有害獣防護柵設置補助金の要件は農地で
あること、また受益面積
が1,000平方メートル以上で
あることなどの条件
がつけられ
ているということです。住宅地のイノシシ被害に住民の職業は関係ないので、住民を守る防護柵とかそちらを主軸に、もちろん農業被害はしっかりと守っ
ていかなければならない、これは続け
ていただきたいのです
が、住民を守るという軸での対策をさらに充実し
ていただけたらと思っ
ております。 次の質問に移ります。 倉敷市鳥獣被害対策実施隊の充実についてです。 現在の野生動物対策を担う倉敷市の組織というのは、今まで出
てきた駆除班協議会に加え
て、さっきちょっと言及されましたけれども、鳥獣被害対策実施隊
があります。しかし、いずれも各地の猟友会と少数の市の職員
が構成員となっ
ているというの
が現在の市の立てつけです。 市の方の実際の業務というのは、先ほどおっしゃった出前講座の実施、あるいは猟友会の方との連絡調整、あるいは地域コミュニティとの連絡調整というの
が中心で、実行部隊という言い方は正しくないかもしれませんけれども、各地区猟友会の皆さんにどうしても依存する部分
が大きくなっ
てしまっ
ているという体制と理解し
ております。 野生動物対策に御協力いただく猟師の皆さんには、本当にこれはもう感謝しかないのでございます
が、これほどイノシシの出没頻度
が上がっ
てくれば、また猟友会側でも慢性的な高齢化や成り手不足に悩んでおられるという実情に鑑みたら、猟友会と並行する対策あるいは実行部隊の柱を検討しなければならないのではないかというふうに考え
ております。 昨年改正されたいわゆる鳥獣被害防止特措法では、鳥獣被害対策実施隊の構成員には、意欲と能力
がある多様な人材の活用に配慮するということ
がうたわれ
ております。1年前に私
がイノシシの質問をしたときに、農林水産省に確認しましたら、多様な人材とは、住民組織や学識経験者などを想定し
ているそうです。倉敷市でもこの鳥獣被害対策実施隊の構成員の多様化、充実を進めるべきだと思っ
ているのです
が、どのようにお考えかお答えください。
○副議長(塩津孝明君) 坂田
文化産業局参与。
◎
文化産業局参与(坂田剛彦君) 鳥獣被害対策実施隊につきまし
ては、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の改正により、構成員として規定され
ていた自治体職員と捕獲の有資格者に加え
て、農林漁業者や農林漁業団体の職員なども隊員として活動できるようになりました。 実施隊の体制につきまし
ては、地域の実情に応じ
て適宜見直すことになっ
ているため、現在の隊員の意見なども聞きながら、どのような人材で構成し
ていくこと
が望ましいか、他市の事例なども参考に研究し
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 他市の動向を注視するということで、いろいろなところでそのお答え
が出
てくるのです
が、例えば他市の動向を御紹介しますと、近いところで、例えば玉野市では、自治会にわなの免許を持った会員
が2人以上
いるイノシシ捕獲隊というの
が5つ
あって、捕獲からとどめを刺すところまで行っ
ていて、市はその活動に補助を出し
ているということだそうです。また、これも同じ県内、笠岡市では駆除だけで3本の柱
があるそうです。すなわち、玉野市に
あるような住民組織
が実に16
あるのに加え
て、わなの免許を取得した市職員6名と会計年度任用職員で雇用した元猟師の方
が独自に計画立案、コーディネートのみならず、駆除活動までし
ている。これはどちらも猟友会とはまた別の流れなので、合計3本柱ということですね。これは鳥獣被害対策実施隊とも厳密には違うそうなのです
が、形はいいのです。とにかく猟友会さんに頼り切る体制を見直し
て、対策を複線化し
てもらいたいというの
が言いたいポイントでございます。 もちろん自治体の規模
が違うので、全部
が全部を参考に倉敷市
が取り入れられないとも思います
が、要はほかの自治体はイノシシ対策に実効性を持たせるために、いろいろな試みを既にやっ
ているということを強調したいと思います。 先行する難波議員
が言ったとおり、これほど多くの議員の方
がイノシシの質問をするというのは、これはもう緊急事態と考えなければならないと思っ
ています。今までの体制というのを見直し
ていただい
て、課題はいっぱい
あるのです。片山議員
が言った死体の処分ですとか、難波議員
が言った担い手の高齢化、田辺議員
が言ったのは住民で何らかの対策
ができないかというようなことです
が、課題
が数多く残っ
ております。ぜひ真摯に向き合っ
ていただい
て、イノシシをはじめとする野生動物の対策を本当に加速し
ていただきたい。倉敷市は広いのです。今も至るところでイノシシ
が出
ていますので、ぜひよろしくお願いいたします。 それでは、次の大項目に移りたいと思います。 夜型観光についてお尋ねいたします。 ナイトツーリズムの重要性というのは、今さら言うまでもございません。本市でも6月の補正予算で地域の魅力を活かした夜型観光推進事業、6,000万円の予算
が計上されました。 1つ目の質問、夜型観光推進事業の現状についてということで、この6月補正予算で組まれたコンテンツ造成への助成、その後の進捗をお聞きしようと思いました
が、議会初日に片山議員による同内容の質問
がありましたので、私からは割愛させ
ていただきます。 この項2番目の質問です。 美観地区観光バス専用駐車場の営業時間延長についてです。 美観地区バス専用駐車場、倉敷国際ホテルのはす向かいに
ある、倉敷市立自然史博物館横の一画です
が、ここの営業時間は、朝8時30分から午後5時30分までです。このため午後5時30分以降に来たバスはこの駐車場を利用できません。また、既に駐車し
てあるバスは、車を出さなければいけないということになります。御存じのとおり、近くにほかにバスを駐車できる場所
がありませんので、団体客は美観地区で夕食を取っ
てもらうことも難しいし、あるいは午後5時半以降の到着、あるいは早朝出発などの団体客ツアーの自由度を制限する実態となっ
ております。とても美観地区の心臓部から夜間観光を推進できる体制にはいま一つなっ
ていないということで、同駐車場の営業時間を延長すべきだと考えます
が、市の見解をお聞かせください。 なお、ここの指定管理者は倉敷観光コンベンションビューローです
が、昼間営業しか対応できないので
あれば、隣接する倉敷市立中央図書館前に
あるゲート
が下がる市営駐車場ですね、ここは倉敷まちづくり株式会社
が指定管理され
ております
が、午後11時まで人
が常駐し
ております。夜間はそこに業務を委託するとか、いろいろな手は
あるのではないかと思うのです
が、この美観地区バス専用駐車場の営業時間延長について、いかがでしょうか、お答えください。
○副議長(塩津孝明君)
平松文化産業局長。
◎
文化産業局長(平松孝幸君) バス専用駐車場は、美観地区の入り口に位置し、市内外から本市を訪れる多くの団体観光客の皆様に御利用いただい
ており、入出場時間は午前8時30分から午後5時30分までとし、1泊駐車も可能となっ
ております。 本市は、観光客の滞在時間の延長や宿泊客数の増加を目的とした夜型観光を推進し
ている中で、バス専用駐車場の入出場時間の延長についても検討し
ていく必要
があると考え
ております
が、一方で、入出場時間の延長に当たっては、場内での安全性を確保するための人員の補充や照明施設の整備、騒音や照明に対する近隣住民との合意形成など、解決すべき様々な課題
がございます。まずは、指定管理者で
ある倉敷観光コンベンションビューローと連携し、それら課題を整理するとともに、利用ニーズについても調査を進め
てまいります。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ぜひ進め
てください。よろしくお願いします。 次の質問に移ります。 今度は、鷲羽山スカイラインの夜景スポットの環境改善についてです。 鷲羽山スカイラインからの水島の夜景の美しさ、これは今さら言うまでも
ありません。夜景撮影スポットやデートスポットなど、まさにナイトツーリズムの代表とも言えるコンテンツで
あると考え
ております。 ところが、多くの人
が車を止め
てそれを楽しむ駐車場の状態
がよろしく
ありません。これについては6月議会で、片山議員
が樹木の剪定等について質問されました。その際に、執行部のほうでも剪定に加え
て、環境美化についても取り組んでいくというふうな答弁
がなされ
ております。その後の進捗状況をお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君) 伊東市長。 (市長 伊東 香織君 登壇)
◎市長(伊東香織君) 鷲羽山スカイラインは、夜景100選、そして日本夜景遺産などにも認定され
ておりまし
て、市内の市街地や水島港湾沿いに立ち並ぶ
水島コンビナートなどを一望できるところで、県内でも有数の夜景観賞のスポットでございます。 市では、現在の観光振興の方針で
あります倉敷市観光振興プログラムにおきまして、夜型、そしてまた朝型観光の推進を掲げ
ており、夜景資源等の魅力を高め、その環境づくりを進めることで滞在時間の延長、そして観光客の方
が観光コンテンツの多角化をし
ていただけるようにということで、進め
ているところでございます。 この鷲羽山スカイラインのところにつきまし
ては、多くの観光客の皆様に美しい眺望を楽しんでいただくために、展望台周辺における空き缶、またたばこの吸い殻等の清掃、そして景観の妨げとなる樹木の剪定についても、定期的に行っ
ているところでございます。 そして、今年は岡山県産業廃棄物協会も11月に20社以上参加し
ていただきまし
て、クリーンアップ作戦などもし
ていただい
ており、そしてこのクリーンアップ作戦では不法投棄されたごみの回収、また再発防止の立て看板の設置などもし
ていただい
ております。 市といたしまし
ては、例えばゴールデンウイーク、シルバーウイーク、正月休みなど、観光シーズンに合わせまし
て官民挙げ
て景観の美化を進め
ていきたいと考え
ております。 引き続き、大変大切な観光資源でございますので、環境整備に努め
てまいりたいと考え
ております。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) 直近では11月に清掃
が行われたということでございまし
て、ぜひお願いします。なかなかいろいろな方に聞い
ても、いつ行っ
てもあまりきれいじゃないというふうな印象の方
が多いのですよね。これからは観光シーズンとは言えないかもしれません。冬場になるのです
が、夜景というのは空気のさえ渡った冬場に楽しむという方もいらっしゃると思うので、観光シーズンではないと思われるときも常にきれいにし
ておい
ていただけたらと思います。道路の管理者は岡山県だとは思うのですけれども、引き続き連携し
て環境美化に努め
てください。要望させ
ていただきます。よろしくお願いいたします。 それでは、最後の大項目に移ります。 市営墓地の通路についてというテーマです。
ある市民の方から、市営墓地の通路
が歩きにくいという声を聞きました。場所は種松山に
ある第2中央公園墓地の第1区画なのですけれども、そこを使われ
ている方で、個々のお墓の前に行く通路
が砂利敷きになっ
ているということです。この方は御高齢で、シルバーカーと言うのですか、手押し車を使われるのです。そうすると、砂利敷きだと車輪
が運ばないというか、入っ
ていけないということだそうです。 私も現地に行っ
てみたのですけれど、なるほど砂利の粒は小さいのです
が、ふかふかなのです。足
が沈むのです。このため手押し車の車輪
がスムーズに回らないのはもちろんですし、もちろん車椅子の障
がい者の方も全く同じ状態だろうと思います。 また、つえも曖昧な反応になるというか、つえ先
が不安定となっ
てよろしくない。普通の人
が歩い
ても歩きにくいのです。だから、砂利敷き
が一部の方にはバリアみたいな感じになっ
ていて、御依頼された方は、管理費
が同じなのは不公平だというふうな不満を抱くに至っ
ているということなのです。 ほかの市営墓地も私は見
て回ったのです
が、中央公園墓地、それから玉島公園墓地、第2玉島公園墓地も同様でした。砂利のサイズ
が大きく
て車輪
が進まないというケースも
あります。 これからますます高齢化社会
が進んでいきますので、利用者の利便性を考慮し
て、通路の舗装、もしくは砂利の除去など
が必要なのではないかと思うのです。この通路の路面状況改善の、今後の予定について、執行部のお考えをお聞かせください。
○副議長(塩津孝明君)
佐藤環境リサイクル局長。
◎
環境リサイクル局長(佐藤慶一君) 本市には現在7か所の市営公園墓地
があり、そのうち3か所の公園墓地については、全ての通路を舗装し
ております。一方、整備時期の古い中央、第2中央、玉島、第2玉島の4か所の公園墓地につきまし
ては、比較的広い主要な通路は舗装し
ております
が、各区画までの幅1メートル程度の通路については未舗装となっ
ているため、降雨時などにぬかるまないように砂利を敷い
ております。 この砂利を敷い
ている通路につきまし
ては、市のほうにも高齢者や車椅子の方から通行
が難しいなどの意見もいただい
ており、整備時期の古い墓地や修繕の必要性の高い箇所を優先的に、毎年舗装工事を行っ
ております。今後につきまし
ても、通路の状態や利用状況等を踏まえ、順次舗装工事を行っ
ていく予定です。
○副議長(塩津孝明君) 芦田 泰宏議員。
◆3番(芦田泰宏君) ぜひ対策の加速をお願いいたします。 御要望いただいた方は、御主人
が水島工業地帯の
ある大手企業の従業員の方で、工事の立ち上げで倉敷に来られ
て、そのまま移住されたそうです。引退した後、御夫婦でいろいろ墓地を探した中で、自分
が現役時代心血を注いで働いたこの水島の地
が見下ろせる種松山の第2中央公園墓地に区画を買い求められたということです。数年前にお亡くなりになられまし
て、これまで支え
てこられた奥様は、毎日でも御主人のお墓参り
がしたいそうなのですけれども、この砂利のおかげでお墓のそばに寄れないということなのです。せめて近くでお参りしたいというふうにおっしゃっ
て、そう嘆い
ておられます。 御高齢者でも障
がい者でも、あらゆる立場の人に優しい倉敷市で
ありたいと思っ
ております。ぜひ現状の改善をお願いいたします。 以上で私からの質問を終了します。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(塩津孝明君) 以上で本日予定の質問を終了いたしました。 本日はこれにて散会し、次会は明13日午前10時から再開いたします。 午後 3時 5分 散 会...